業務委託契約書で必ずチェックすべき項目は? 会社員が初めて受託するときの5つの確認ポイント

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

● 質問

会社員のまま起業準備を始めて、初めて業務委託契約を結ぶことになりました。先方からPDFで送られてきた契約書を見ても、どこを重点的にチェックすればいいのか分かりません。

トラブルにならないために必ず確認しておくべきポイントは何ですか?

起業前質問集

● 回答

業務委託契約書は「サインする前に必ず一度は持ち帰り、5項目をマーカーで塗りながら読み返す」が鉄則です。私のこれまでの起業支援の経験では、初めて契約書を結ぶ会社員さんがトラブルに巻き込まれる箇所はだいたい同じです。順番に確認していきましょう。

5つの必須チェック項目

拙著『起業神100則』に「ドリルを売るな、穴を売れ」という考え方が出てきます。契約書を読むときも同じで、文言そのものではなく「相手が何を提供してほしいのか」と「自分が何を約束させられているのか」の本質を読み取るのがコツです。

業務委託契約書の必須チェック5項目

  1. 業務範囲と成果物の定義(「期待値のズレ」が起きる最大の原因)
  2. 報酬額・支払日・支払方法(フリーランス新法で60日以内が原則)
  3. 検収条件と修正回数の上限(無限修正の歯止め)
  4. 知的財産権の帰属(特に著作物・ノウハウ・データ)
  5. 中途解除条件と違約金(契約期間途中の打ち切りリスク)

2024年11月に施行されたフリーランス新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)により、発注事業者は報酬支払日を「成果物受領後60日以内」に設定することが義務化されました。支払日が「翌々月末」「請求書発行後60日」など長期になっていたら、その場で交渉してください。

とくに見落とされがちなのが知的財産権の条項です。「成果物の著作権は委託者に譲渡する」とだけ書かれていると、自分が作った資料・テンプレート・図解を後から再利用できなくなります。汎用的な部分は自分側に残す交渉が必要になります。

会員さんで言えば、起業18フォーラムにいた佐々木さん(仮名・30代後半・男性・経理職・妻と未就学児1人)は、初めての業務委託で「修正は無制限」「中途解除は委託者の判断のみ」という条項にサインして9ヶ月目に大きな赤字を抱えました。そこから契約書のひな形を自分で持つようにし、相手から提示された契約書には必ず修正提案を返すことを徹底した結果、現在17ヶ月目には月18万円の継続契約2社をトラブルなく回せるようになっています。

契約書は「サインする前に必ず一度は持ち帰る」が鉄則です。今夜の業務委託案件があったら、相手に「明日までに確認してお返事します」と伝えて、上の5項目をマーカーで塗りながら読んでみてください。

外注・業務委託を使い始めるタイミングはいつですか?
● 質問 起業準備中で、事務作業や画像作成など自分が苦手な仕事を外注したいと思っています。 でも、どのタイミン

契約書を読み込む力は、起業準備の中で見えにくいけれど確実に積み上がる資産です。最初の1件で身につければ、2件目からの動きが格段に軽くなります。


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記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全13冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。

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