記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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● 質問
起業準備中でサービスの価格を設定したのですが、知人に提案したところ「もう少し安くなりませんか?」と言われてしまいました。
断るのも申し訳なく、どう対応すれば良いかわかりません。

● 回答
帝国データバンク「価格転嫁に関する企業の実態調査(2023年)」によると、中小企業の約6割がコスト増加分を販売価格に転嫁できていないと回答しています。値引き要求に押し切られてしまうパターンは特に多く見られます。ここで大切なのは「断り方」より「なぜ値引きに応じてはいけないか」を自分の言葉で持っておくことです。
値引きに応じた場合と応じなかった場合の比較
- 応じた場合:その場の関係は保たれるが「この人は値引きできる人」という印象が定着する
- 応じなかった場合:その場では断られるリスクがあるが、価格に自信を持つ姿勢が信頼につながる
- 値引き対応の基準がないと、毎回その場で悩み、一貫性のない価格設定になる
拙著『起業神100則』に「不安の原因は漠然としているから」という考え方が出てきます。値引き要求に応じるかどうか迷うのは、「断ったら売れない」という漠然とした不安が原因です。「なぜこの価格なのか」を言語化しておくと、値引き要求に動じない軸ができます。
起業18フォーラムの会員さんで、Hさん(仮名・40代後半女性)がいました。Webライティングのサービスを始め、月収10万円を目標に動き出したHさんは、最初の3件の仕事で全て値引きに応じてしまい、設定価格の平均6割の単価で受注し続けました。
その後、「なぜこの価格なのか」を説明できる「価格根拠の言語化シート」を作り、次の提案から値引き要求に対して「この価格にはXとYが含まれているので調整は難しいですが、量を減らす形でのご提案ならできます」と答えるようにしたところ、値引き要求がほぼなくなり、月収15万円を超えるようになりました。価格交渉に対応できるようになったのは断り方のテクニックではなく、価格根拠を自分で説明できるようになったからです。
値引き要求への対応フロー
- まず「なぜこの価格なのか」を自分の言葉で説明できる状態にする
- 値引きを求められたら「価格は調整できませんが、内容を調整する形でしたら」と返す
- それでも難しい場合は「別のプランをご用意できます」と代案を出す
- 代案も合わなければ、無理に受注しない判断も必要
今使っているサービスメニューに「なぜこの価格なのかを説明する一文」を書き加えてみてください。書いてみると、自分の価格に対する自信度がそのまま見えてきます。

値引き交渉は「あなたのサービスに興味はある」というサインでもあります。価格を下げずに価値を伝え直す練習の場として使うと、次の商談がもっと楽になります。
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