記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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● 質問
起業準備を始めようと思っているのですが、うまくいく話ばかり調べていても不安が消えません。
実際に26年間で多くの方を支援してきた立場から、「起業準備でやってしまいがちな失敗」や「あらかじめ知っておけば防げたこと」を正直に教えてもらえますか?
メリットより、デメリットや落とし穴を先に知りたいと思っています。起業準備を始める前に把握しておきたいです。(36歳・会社員・男性)

● 回答
26年間で60,000人以上の相談を受けてきて、繰り返し目にする「起業準備の落とし穴」があります。知っておくことで、かなりの確率で避けられます。
落とし穴① インプット過多・行動不足
最も多いパターンです。書籍を読んで、セミナーに参加して、ノートが埋まっていくのに、一向に「最初の顧客」が見つからない。「もう少し勉強してから」が終わりなく続きます。
インプット(知識の吸収)と行動(顧客への働きかけ)のバランスが崩れると、起業準備はどこまでも続く「趣味」に変わります。知識は行動の中でしか定着しません。
対策は、「次にインプットするより先に、今知っていることを誰かに試してみる」ことです。
落とし穴② (仮)商品を作る前に集客に走る
「まずSNSでフォロワーを増やさなければ」と言って、肝心の「何を売るか」が決まっていないまま発信を続けるケースです。フォロワーが増えても、何を買ってもらうかが決まっていなければ収益化できません。
起業準備の正しい順序は、「①誰に売るか(ターゲット)→ ②何を売るか(商品)→ ③どこで売るか(集客)」です。②を飛ばして③から始めると、遠回りになります。
落とし穴③ 完璧主義でサービスを出せない
「商品のクオリティが完璧になるまで出さない」という罠です。会社員は「完成度の高いアウトプット」を求める環境で長年働いているため、起業準備でも同じ基準を求めてしまいます。
しかし市場に出る前に完璧なサービスを作ることはできません。顧客からのフィードバックがあって初めて、サービスは磨かれます。「50点でもまず出す」という決断が、前進を生みます。
- インプット過多・行動不足(知識収集が目的になる)
- 商品設計なしの集客先行(SNS依存)
- 完璧主義によるサービスリリースの遅れ
- 身近な人からの意見を商品設計に使いすぎる(忖度された評価を鵜呑みにする)
- 起業準備を続ける覚悟なく始め、最初のつまずきでやめる
- 本業との両立ルールを決めずに体力・時間を消耗する
落とし穴④ 身近な人の「いいね!」を信じすぎる
家族や友人に「これどう思う?」と聞くと、多くの場合「いいと思うよ」という答えが返ってきます。これは信頼できる評価ではありません。大切な人は、傷つけたくないから正直に言いません。
本当に重要なのは「見知らぬ人が購入してくれるか」です。初期検証は「全く関係ない第三者」に対して行うほうが、精度が上がります。
落とし穴⑤ 本業のダメージを計算しない
起業準備に熱中するあまり、本業のパフォーマンスが下がり、評価が落ちるケースもあります。会社員のまま起業準備を進めるということは、本業も同時に維持するということです。「起業準備に全集中して本業をおろそかにする」は、最悪のシナリオです。
会社員のうちは「会社の信用」と「会社の収入」が最大の資産です。それを守りながら起業準備をするのが、在職中起業の大前提です。
- インプットの前に「今日できるアクション」を1つ決める
- 商品設計を最初の30日で行い、集客はその後から始める
- 50点のサービスを出してフィードバックをもらう
- 本業と起業準備の時間を明確に区切る
- 第三者(潜在顧客)の意見を収集する
失敗パターンを先に知っていること自体が、大きなアドバンテージです。起業18フォーラムでは、こうした落とし穴を一緒に確認しながら準備を進めるプロセスを大切にしています。一人で悩まず、一緒に進んでいきましょう。
よくある質問
Q.起業準備を始めると家族関係が悪化するというのは本当ですか?
収入の見込みが立っていない段階で「起業する」と宣言すると、家族の不安を招くことがあります。対策は「今すぐ辞める宣言」ではなく「会社員のまま収入実績を作ってから話す」という順序を守ることです。
Q.起業準備中に会社にバレるリスクはありますか?
就業規則で社外での収益活動が禁止されている会社では、住民税の通知が会社経由で来ることで起業準備の活動が発覚するケースがあります。「普通徴収」への切り替えを確定申告時に行うことで、リスクを大幅に下げられます。詳細は税理士や社労士に確認を。
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