会社員が起業準備で最初にやるべき「お金の整理」| 月30万円の壁を超える資金計画

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

「起業したいけど、お金がない」… 会社員の方からいちばん多く聞く悩みがこれです。その気持ち、よくわかります。

でも、本当に「ない」のでしょうか? 実は多くの場合、お金は「足りない」のではなく「整理されていない」だけなのです。この記事では、26年間で60,000人以上の会社員の起業準備を支援してきた経験をもとに、今日からできる「お金の整理術」を具体的にお伝えします。

ポイント 「100万円貯めてから起業」が最大のブレーキになる

起業の資金計画は「貯める」より「流れを整える」が正解

クレカ

お金は「残高」ではなく「流れ」で考えてみてください

「まず100万円貯めよう」と考えて動けなくなってしまう会社員の方が、本当にたくさんいらっしゃいます。その気持ちはとてもよくわかります。でも実は、この考え方こそが起業準備の最大のブレーキになっているのです。

大切なのは、貯金残高(ストック)ではなく、お金の流れ(フロー)を把握することです。蛇口から流れる水をバケツに貯めるイメージで考えてみてください。バケツの大きさを気にするよりも、蛇口をどう増やすか、どの穴を塞ぐかのほうがはるかに大切でしょう。

起業に本当に必要なのは「大金」ではなく「お金の流れを理解する力」です。

起業準備の初期段階で「100万円貯めよう」と構える方と、「まず3万円で小さく試そう」と動き出す方がいらっしゃいます。1年後の結果はまったく違ってきます。後者のほうが圧倒的に成功率が高いことを、僕は現場で何度も見てきました。

会社員の起業準備にかかるリアルなコスト

では、実際にどれくらいのお金が必要なのでしょうか。

  • ドメイン・サーバー代:年間1万円〜1万5,000円ほどです
  • 名刺・ロゴなどの初期ブランディング:1万円〜3万円ほどです
  • 学習費用(書籍・オンライン講座):月5,000円〜1万円ほどです
  • 広告テスト費用:月5,000円〜2万円ほどです
  • ツール利用料(メール配信・決済など):月3,000円〜1万円ほどです

合計すると、月に2万円〜5万円程度からスタートできます。これは会社員の給与から無理なく捻出できる金額ではないでしょうか。

大事なのは、最初から完璧な環境を整えることではありません。「小さく始めて、売上が出たら再投資する」というサイクルを回すことが、会社員の起業準備における正しいお金の使い方です。小さく始めることと手を抜くことは違います。少額でも本気で取り組む姿勢こそが、成果につながっていきます。

ポイント 起業準備の第一歩は「家計の見える化」

毎月の支出を把握すれば「投資に回せるお金」が見える

6,000万円

あなたの「起業準備資金」は給与の中に眠っています

起業準備のお金を考えるとき、多くの方が「収入を増やす方法」を先に考えます。でも実は、順番が逆なのです。

まずやっていただきたいのは、今の支出を正確に把握して「使途不明金」を見つけることです。家計簿アプリでもExcelでも構いません。1ヶ月だけでいいので、すべての支出を記録してみてください。

ほとんどの会社員の方は、この作業をするだけで月に2万円〜3万円の「なんとなく使っているお金」を発見されます。コンビニでの買い物、サブスクリプションの重複、使っていないジムの会費… こうした支出を整理するだけで、起業準備に投資できるお金が生まれてきます。驚かれる方が多いのですが、これが事実です。

お金を「3つのバケツ」に分けてみましょう

支出を把握できたら、次は収入を3つに分類してみてください。

  1. 生活防衛資金:生活費の3ヶ月分を確保しておきましょう。ここは絶対に手をつけない「安心の土台」になります。
  2. 起業投資枠:月の手取りの10〜15%を起業準備に充てていきましょう。無理のない範囲で「ビジネスへの種まき」をしてみてください。
  3. 自己投資枠:月5,000円〜1万円をスキルアップに使っていきましょう。書籍、セミナー、オンライン講座がここに含まれます。

この仕組みをつくるだけで、「お金がないから起業できない」という思い込みから解放されます。会社員の給与という安定収入がある今だからこそ、計画的にお金を振り分けていけるのです。

これは蛇口を増やす前の「穴を塞ぐ」作業にあたります。お金の流れを整理して、ムダな流出を止めてから次のステップに進みましょう。

ポイント 起業準備で「お金を使ってはいけない」3つのこと

節約すべきポイントを知れば、限られた予算でも成果が出せます

衝撃

① 立派なオフィスや名刺に投資しないでください

起業準備の段階で、オフィスを借りたり高級な名刺をつくったりする必要はまったくありません。これは「形から入る」典型的な失敗パターンです。

会社員として働きながらの起業準備であれば、自宅やカフェ、コワーキングスペースで十分です。名刺もオンラインで500円からつくれます。見栄のための支出は、売上がゼロの段階では完全にムダ遣いになってしまいます。

② 高額な「起業塾」にいきなり申し込まないでください

「起業のノウハウを教えます」という30万円〜100万円クラスの起業塾があります。これに最初から飛びつくのは、どうか避けていただきたいのです。

なぜなら、自分のビジネスの方向性が定まっていない段階で高額講座に参加しても、得られるものは限定的だからです。まずは書籍やオンラインの無料コンテンツで基礎知識を身につけていきましょう。自分の方向性が見えてきたタイミングで、必要なスキルに特化した投資をするほうがずっと効率的です。

③ 完璧なウェブサイトを最初からつくらないでください

プロのデザイナーに頼んで数十万円のウェブサイトをつくる… これも起業準備の初期段階ではまだ早いです。

WordPressのテーマを使えば1万円以内でサイトが構築できます。最初は「完璧なデザイン」より「お客さまの声を聞ける場所」をつくることのほうがはるかに大切です。デザインは売上が出てからいくらでも改善できますので、安心してくださいね。

ポイント:起業準備の初期段階では「お金をかけること」より「お金を使わずに動くこと」が正解です。売上ゼロの段階で大きな出費をしてしまうと、精神的にも追い詰められてしまいます。

ポイント 今日からできる「お金の整理」アクションプラン

具体的な4ステップで、起業準備の資金計画をつくりましょう

6,000万円

4ステップで始める起業資金計画

ここまでの内容を踏まえて、今日から始められる具体的なアクションをまとめました。

  1. 支出の記録をつけましょう:まず1ヶ月間、すべての支出を記録してみてください。家計簿アプリ「マネーフォワードME」などが便利です。
  2. 「3つのバケツ」に振り分けましょう:生活防衛資金・起業投資枠・自己投資枠の3分類を設定してみてください。起業投資枠は手取りの10%からスタートするのがおすすめです。
  3. 「最低限の初期費用」をリストアップしましょう:自分のビジネスアイデアに必要な初期費用を具体的に書き出してみてください。ほとんどの場合、5万円以内で始められるはずです。
  4. 3ヶ月後の目標を決めましょう:「3ヶ月後に月1万円の売上をつくる」など、小さくても具体的な金額目標を設定してみてください。

起業準備のお金の問題は「足りない」のではなく「整理されていない」だけです。今の収入の中に、起業の種は必ず眠っています。

会社員という安定した収入基盤があるからこそ、リスクを最小限にしながらビジネスを育てていくことができます。完璧な準備を待つのではなく、今日この瞬間から「お金の整理」を始めてみませんか。

あなたの小さな一歩が、半年後の大きな変化につながっていきます。応援しています。


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記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全13冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。

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