STORESで会社員のまま月10万円稼ぐショップ運営の数字習慣

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

「STORESに登録して服を出品したのに、3ヶ月たっても売れません。何を変えればいいでしょうか?」起業18フォーラムには、こういった相談が届きます。

STORESは無料プランから始められて、操作も直感的です。そのため、商品を並べるところまでは多くの方が通過します。

ただ、その先で止まる方と数字を作っていく方の違いは、サービスの使い方だけではありません。むしろ、ショップ運営を「出品作業」と見るか、「小さく改善し続ける事業」と見るかに表れます。

ポイント STORESを起業準備に活かす全体像

在職中の物販を仕組みで回し続けるための土台

ネットショップ

STORESは登録から商品掲載までの導線が短く、初めてネットショップを開く方でも数時間で店舗の形が整います。経済産業省『令和6年度電子商取引に関する市場調査』によると、2024年の物販系BtoC-EC市場は15兆2,194億円で前年比3.7%増、EC化率は9.78%まで伸びています。ネットで物を買うことが当たり前になり、個人が小さく出品しても買ってもらえる土壌は育ってきています。

ただ、土壌があるから売れる、というほど話はやさしくありません。畑に種をまいただけで野菜が育たないのと同じです。水をやり、日当たりを見て、雑草を抜きながら、少しずつ育てていく必要があります。

拙著『1億円稼いでいる人は何をしているのか?』に「数字を毎日見る」という習慣の話が出てきます。一億円規模で動いている方ほど、特別な才能だけで売っているのではありません。毎日決まった指標を眺めて、小さく直し続けているのです。

会社員の方が在職中にSTORESを始めるなら、この「毎日見る」を最初の習慣として埋め込むのが、入口として相性のいいやり方になります。在職中の起業準備でSTORESが向いているのは、出品の手軽さだけでなく、「数字を見て小さく直し続ける訓練台」として使えるからです。

ポイント 向いている人・向いていない人

性格よりも生活リズムで分かれる適性の見極め

ネットショップ

これまで支援してきた経験から見ると、STORESで成果に届く方と、開設だけで止まる方は、性格よりも生活のリズムで分かれます。

朝晩のどこか同じ時間にショップを開いて、アクセスや注文状況、商品ページの反応を確認する習慣が作れる方は、3ヶ月もすれば自分のショップの「平均的な日」と「動いた日」の違いが少しずつ見えてきます。

一方、出品して放置のリズムで進む方は、原因がわからないまま売上ゼロが続き、自然消滅していきます。これは能力の問題ではありません。見る場所と直す順番が決まっていないだけです。

向いている方の特徴を整理すると、こうなります。

  • 朝晩のどこかに10分でも同じ時間枠を確保できる
  • 商品の写真や説明を直すことを苦にしない
  • 売れない理由を商品のせいだけにせず、仮説を立てられる
  • 昼休みや通勤前後にスマホでショップの状況を見られる

逆に、開設して数日でモチベーションが切れる方や、結果を1週間で判断してしまう方は、STORESではなく別の入口から始めた方が向いていることもあります。たとえば、情報発信、相談サービス、教える系の小さなメニューなどです。

開設できることと、続けられることは別の能力です。相性は、始める前にすこしだけ見分けがつきます。

  • 商品を並べて、あとは待つだけと考えている
  • SNSでの発信を商品ページとは別物と考えている
  • 1週間売れないと商品をすぐ入れ替えてしまう
  • レビューや問い合わせが来ても、次の改善に活かさず流してしまう

商品を並べて待つだけのスタイルは、発信や声かけがゼロのまま、売上もゼロで終わるパターンに直結しやすくなります。仕組みを疑う前に、自分の運営スタイルを先に見直すのが近道です。

向き不向きを決めるのは才能ではなく、毎日の数字を見て小さく直す習慣を持てるかどうかです。

ポイント STORESで成果が出る方の3つの共通点

売上が動くショップに共通する3つの運営土台

ネットショップ

これまで支援してきた中で、在職中にSTORESで月数万円〜10万円台に届いた方には、共通する3つの行動があります。

1つ目は、毎朝5分だけ前日の数字を眺める習慣を持っていることです。見るのは、アクセス数、注文数、商品ごとの反応、問い合わせ、SNS投稿後の変化などで十分です。細かく分析する必要はありません。ただ眺めるだけでも、「昨日はなぜ少し動いたのか」「なぜ今週は反応が薄いのか」という小さな違和感に気づけるようになります。

2つ目は、レビューや問い合わせに丁寧に返信していることです。レビュー返信は、次の購入者への信用残高になります。さらに、自分の商品がどう受け取られているかをいちばん近い距離で確認できる場でもあります。

3つ目は、商品ページを「完成品」ではなく「育てるもの」として扱っていることです。写真の差し替え、説明文の言い換え、着用イメージの追加、サイズ感の補足などを、毎週1ヶ所だけ手を入れていく。この小さな改善の積み上げが、3ヶ月後の数字に表れます。

  • 毎朝5分の数字確認
  • レビューや問い合わせへの丁寧な返信
  • 商品ページの週1ヶ所改善

特別な才能はどこにも出てきません。在職中の限られた時間でも、朝晩の10分ずつでこの3つは無理なく続けられる範囲に収まります。

最初に整えるのは商品ラインナップではなく、毎朝5分、前日の数字を眺めるための時間枠です。

ポイント 起業18フォーラムの会員Sさんの実例

自己流での停滞から月商15万円に届くまでの軌跡

ネットショップ

もう少し具体的な姿を、起業18フォーラムの会員Sさんを通してお伝えします。

30代後半・元アパレル販売員で、現在は会社員(事務職)のSさん。月収は32万円、既婚で子どもなし。もともとファッションへの関心が深く、自宅に在庫として残っていた古着を整えて、STORESに並べたところからスタートしました。ここまでは、入門書に書いてある自己流の動きとほぼ同じだったといいます。

ところが、出品から3ヶ月たっても売上はゼロ。写真を撮り直してもアクセスが増えず、SNSにたまにリンクを貼っても反応はない。商品を並べたら待つだけというイメージで進めていたため、何を直せば数字が動くのかさえ見えない状態でした。

転機は、起業18フォーラムの勉強会に参加し、講師から「毎朝5分でいいから、前日のアクセス数と注文状況だけ眺めてください」と言われたことだったそうです。数字を見るための画面の場所さえ知らなかったSさんは、「これだけでよいのですか」と最初は半信半疑だったといいます。

そこからの変化は地味で、しかし確かなものでした。朝の通勤前にコーヒーを飲みながら5分だけ管理画面を眺める。アクセスがあった日とない日の前日の自分の行動を簡単にメモする。2週間ほどで、Instagramに投稿した翌日にアクセスが増えるという関係に気づき、発信の頻度を週1回から週3回に増やしました。

さらに、商品ページには「どんな体型の方に合いやすいか」「どんな場面で着やすいか」という元アパレル販売員ならではの一言を加えるようにしました。問い合わせにはその日のうちに返信し、購入後の感想が届いたときは、次の商品説明に反映しました。

その積み重ねで、8ヶ月目に月商15万円、1年目で月商30万円に到達。現在は在職を続けながら、扱う商品を古着からセレクトの新品に少しずつ広げ、独立に向けた準備の最終段階に入っています。

Sさんの転機は、新しい知識を一気に増やしたことではありません。最初の1ヶ月、「毎朝5分眺めるだけ」を続けたことでした。

ポイント STORESと組み合わせると成果につながりやすい3つの行動

出品の外で並走させる3つの補完行動の設計

ブランドの新古品

STORESを単体で使うだけではなく、外側で並走させたい行動が3つあります。

1つ目は、Instagramまたはnoteでの自分の言葉による発信です。商品の写真を貼るだけではなく、なぜこの商品を選んでいるのか、どんな方に使ってほしいのかを毎週1本、自分の言葉で書きます。一覧の中で記憶に残るショップになるかどうかは、スペック説明だけではなく、オーナーの肉声にも左右されます。

2つ目は、知人10人への声かけです。待っているだけでは、人の目に触れる機会は限られます。オープン直後の1ヶ月は、SNSやメールで「ショップを始めました」と知人に直接伝えるだけでも、最初のアクセスや感想につながります。いきなり購入をお願いする必要はありません。「商品ページを見て、分かりにくいところがあれば教えてください」と頼むだけでも、改善の材料になります。

3つ目は、月1回の数字レビューです。毎朝の5分は眺めるだけ。月末に1時間だけ集計して、何が動いた月だったかを言語化します。この振り返りを3ヶ月続けるだけで、自分のショップの「効くアクション」と「やっても変わらないアクション」が少しずつ見分けられるようになります。

  • Instagramやnoteでオーナーの肉声を週1本発信
  • オープン直後の知人10人への声かけ
  • 月末1時間の数字レビューと言語化

STORESの売上は、管理画面の中だけで作られるものではありません。発信・声かけ・振り返りという外側の3つの行動と組み合わせることで、数字が動きやすくなります。

BASEで物販を始める順番と成果が出る人の3つの共通点
「BASEに商品を並べてみたのですが、半年経っても売上がほぼ0円です」。会社員のまま物販を始めた方から、こうし

STORESの上達は、サービスの使いこなしだけではなく、毎朝5分、前日の数字を眺める習慣を1ヶ月続けるところから始まります。朝晩のリズムが回りはじめた頃には、ショップが自分の生活の一部に溶け込んでいるはずです。

在職中の起業準備で大事なのは、いきなり大きな成果を目指すことではありません。来年の同じ月に、「数字を見る習慣」が当たり前になっている自分を作っておくことです。売れるショップは、派手な一撃ではなく、静かな改善の積み重ねから育っていきます。


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記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全13冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。

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