記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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● 質問
会社員の傍ら起業準備を始めて1年が経ちました。教材は買い、SNSにも毎日投稿し、無料相談も受けて、客観的に見れば動いているはずなのに、収支は赤字が続いています。
一生懸命やっているのに前に進まない人は、何を間違えているのでしょうか? 典型的な失敗例があれば教えてください。

● 回答
起業18フォーラムには「一生懸命動いたのに赤字」という相談が定期的に届きます。そういうときに会員さん自身が原因を「行動量」や「気合い」と捉えていることが多いのですが、私の支援経験では、原因はだいたい「順序」と「絞り込みの不足」のどちらかに集約されます。
中小企業白書が示す廃業率と「最初の1年」の重み
中小企業白書(2002年版)が引用する古典的データでは、起業後1年目の廃業率は37.7%、3年目までに62.4%が事業を畳むと示されています。この数字は古いものですが、26年現場で見てきた感覚と大きくズレません。注目すべきは、廃業した方の多くが「動かなかったから」ではなく「順序を間違えた状態で動き続けたから」失速している点です。
東京Nさんが赤字を抜けるまでの12ヶ月
会員Nさん(仮名・43歳、IT企業の人事マネージャー13年、配偶者と子1人)は、最初の6ヶ月を自己流で動き、教材費・広告費・コワーキング月会費を合わせて月3.8万円の支出に対して売上はゼロという赤字状態が続きました。メニューは「キャリア相談」「研修設計」「コーチング」「在職スタートマッチング」の4種類で、見たお客様候補は誰も内容を覚えていない状態でした。
7ヶ月目に起業18フォーラムへ参加し、拙著『起業がうまくいった人は一年目に何をしたか?』に出てくる「続けるかやめるかだけを決める」という考え方に触れて、4メニューのうち「中小製造業向け 採用要件設計の壁打ち」1本に絞り込み、同じ顧客像にだけ届ける運用へ転換。10ヶ月目に同業界の知人2社へモニター提供し、12ヶ月目に月4万円・18ヶ月目に月14万円の継続契約に到達。赤字の要因は努力不足ではなく、商品が多すぎてどの顧客にも届ききらない状態でした。
- 商品を1本に絞る再設計
- 同じ顧客像への発信集中
- モニターから始める有料化導線
繰り返される失敗例の共通点
- 顧客像がぼやける多商品発信
- 売上前に膨らむ教材費と広告費
- 固定費を先行させる準備過多
- 有料化導線のない無料相談依存
失敗例の共通点を知ったら、半分は防げます。動き始めた半年〜1年で「自分はどの失敗パターンに入りかけているか」を一度棚卸ししてください。商品を1本に絞り、有料化導線を組み立て直すだけで、収支は半年以内にひっくり返る方が多いです。

赤字が続いているときほど「もっと頑張る」より「やる仕事を減らす」が効きます。続けるか辞めるかの二択ではなく、メニュー数を半分に減らし、残った商品でモニター3名から組み直してください。Nさんの12ヶ月のように、順序が変わると数字が動き出します。
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