記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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● 質問
今年中に会社を辞めて独立する予定です。国民年金と国民健康保険の手続き方法と、費用の目安を教えてください。社会保険との違いもよくわかっていません。

● 回答
結論から言うと、退職日の翌日から14日以内に市区町村の窓口で手続きを行います。忘れると未加入期間が発生し、後から一括請求されるリスクがあります。また、国民健康保険料は前年の所得をもとに計算されるため、会社員時代の収入が高かった方は初年度の保険料が想定より高くなるケースがあります。
社会保険と国民健康保険・国民年金の違い
- 社会保険(会社員時代):健康保険料と厚生年金は会社と折半。給与から自動天引き
- 国民健康保険(独立後):全額自己負担。前年所得と自治体によって保険料が異なる
- 国民年金(独立後):月額16,980円(2024年度)を全額自己負担※2025年度は17,510円、2026年度は17,920円
- 切り替えの期限:退職日の翌日から14日以内に市区町村窓口で手続き(国保・国民年金)/任意継続を選ぶ場合は退職日の翌日から20日以内に申請が必要
日本政策金融公庫「2022年度新規開業実態調査」によると、新規開業者の約57.1%が「開業時に苦労したこと」として「資金繰り・資金調達」を挙げています。独立初年度に資金が不足する要因のひとつが、国保・国民年金などの固定費の見込み違いです。
拙著『会社員が働きながら月30万円を稼ぐ起業法』にも「起業にはあそびが必要」という考え方が書いてあります。「あそび」とは余剰の時間・お金・体力を意図的に確保しておくことで、固定費の想定外に対応する緩衝材になります。
起業18フォーラムの会員さんで、Kさん(仮名・30代前半男性)がいました。IT系フリーランスとして独立したKさんは、退職時に国保への切り替えが必要だとは知っていましたが、保険料の金額を確認していませんでした。独立後に届いた国保の納付書で年間約42万円という金額を見て、準備していた資金の計算が大幅に狂いました。その経験から、フォーラム内で「退職前に必ず国保シミュレーターで試算を」と共有されるようになりました。独立前に確認すべき固定費の中で、国保料は最も「想定外」になりやすい費目です。
退職前にやっておくべき確認リスト
- 各自治体の国保料シミュレーターで前年所得を入力して試算する
- 任意継続保険(退職前の健康保険を最大2年継続できる制度)と国民健康保険を比較する。任意継続の申請期限は退職日の翌日から20日以内で、期限を1日でも過ぎると加入不可
- 国民年金の免除制度(収入が低い場合の申請免除)を確認する
- 国保・国民年金の切り替えは退職日の翌日から14日以内に必要書類(退職証明書または離職票)を持参して市区町村窓口で手続きする
退職前に「国保料シミュレーター」で来年度の保険料試算をしてください。知っているのと知らないのでは、資金計画の精度が大きく変わります。

固定費の全体像を把握しておくことは、起業初年度を乗り越えるための「あそび」を作ることにつながります。拙著『会社員が働きながら月30万円を稼ぐ起業法』でも、独立前の資金設計について具体的に解説しています。
手続きや保険料の計算は自治体によって異なる部分もあります。不明な点は退職前に勤務先の総務部か、市区町村の窓口で確認することをおすすめします。
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