記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:
● 質問
これまでブログ、せどり、動画編集、ハンドメイドと複数の起業ジャンルを試しましたが、どれも3ヶ月から半年で続かなくなりました。
続かない自分は起業に向いていないのでしょうか? それとも次に何を試せばいいでしょうか?

● 回答
「続かない=向いていない」と感じるのは早すぎる判断です。複数ジャンルを試して続かなかった経験は、自分の継続可能ゾーンを絞り込むデータが蓄積された貴重な期間だと捉え直してみてください。
続かなかった理由は「ジャンル」ではない
起業18フォーラムの相談現場で見ると、複数ジャンルを試して続かなかった方の9割が「ジャンル選びの順番」を間違えています。具体的には、自分の本業経験や日常体験から離れたジャンルを選び、ゼロからスキル習得を始めてしまうパターンです。
ブログ・せどり・動画編集・ハンドメイドはすべて「ゼロから新スキルを身につけて取り組むジャンル」です。続かなかった理由はジャンル選びの問題で、続けられないのは性格や向き不向きの問題ではありません。
本業時代の自由時間から見える残り日数
拙著『会社を辞めずにあと「5万円!」稼ぐ』に「4500日理論」という指摘をしています。会社員が定年までに使える自由時間が約4,500日というデータをもとに、その時間を何に使うかが半年後の景色を変えるという内容です。
- 4,500日の意味:
40代の方なら定年まで残り約4,000日が自由時間として残っている - 1ジャンル3ヶ月の意味:
3ヶ月で挫折は約90日・残り4,400日でまだ十分にやり直せる - 「向いていない」より「順番が逆」:
本業から離れたジャンルを先に試したことが続かなかった原因
会員さんのFさん(42歳・男性・物流会社管理職)は、過去3年でブログ・動画編集・せどり・プログラミングと4ジャンル試して、どれも半年以内に挫折しました。起業18の勉強会で「本業の物流管理20年のスキルから棚卸ししてください」と言われ、初めて自分の本業スキルに目を向けることになります。
次に試すべき「本業ベース」のテーマ
続かなかった経験を持つ方こそ、次は本業の経験から離れないテーマを試してみてください。本業の業界知識・社内人脈・問題解決経験は、ゼロから新スキルを習得するよりはるかに立ち上がりが早い領域です。
- 業界の困りごと相談:
MENTAやストアカで本業の業界向けに相談プラン開設 - 業界知識の有料コンテンツ化:
有料noteやBrainで業界の暗黙知を販売 - 業界縛りのオンライン講座:
StoresやCanvaで業界向け講座を月額制で構築
Fさんは物流業界向けの「中小物流会社の3PL営業ノウハウ」というテーマでMENTAでメンタリングを開始しました。過去のジャンルが半年で止まったのに対し、本業ベースのこのテーマは3年以上継続し、現在は月収約83,000円のラインに到達しています。
中小企業庁の『中小企業白書』では、起業後の企業存続や、起業家が持つ経験・ネットワークの重要性が取り上げられています。続かなかった経験を失敗扱いせず、自分の経験と近いテーマへ戻すことが、次の選択肢を見つける手がかりになります。
過去に挫折した3ジャンルから4ジャンルの共通点を1枚の紙にまとめてみてください。共通項を見つけると、次に避けるべき特徴と選ぶべきテーマの両方が見えてきます。
続かなかった経験はデータです。続かなかったジャンルを3つから4つ書き出して、その共通点を探してみてください。「本業から離れすぎていた」という共通項が見えてくるはずです。

次に試すテーマは、流行よりも「これまで何度も解決してきた困りごと」から選ぶのが安全です。続けられる場所に戻ることが、遠回りに見えて一番早い立て直しになります。
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