記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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● 質問
勢いで起業して後悔したという話を聞き、自分は同じ失敗をしたくないと考えています。起業して後悔する人に共通する傾向はあるのでしょうか?

● 回答
「勢いで会社を辞めて、半年後に貯金が底をついた」という相談が、起業18フォーラムには定期的に届きます。後悔されている方の話を伺うと、たいていは「準備の量」ではなく「準備の角度」がずれていたことがわかります。
後悔した方に共通する3つの傾向
これまで延べ6万人の会社員と向き合ってきた経験から、後悔につながる典型的な傾向は以下の3つに集約されます。
- 収入の見込みが立つ前に退職を決めた(在職中の試運転をスキップ)
- 顧客の声を一度も得ないまま商品を完成させた(自分の理想だけで設計)
- 1年で大きな成果を求めて、走りきれなくなった(短距離走で消耗)
中小企業庁『中小企業白書』2002年版では、個人事業主の廃業率は開業1年目で約37.7%、3年目で約62.4%と報告されています。この数字は「準備不足での独立」が背景にあるケースが多いと考えられます。裏を返せば、在職中に顧客の声を集めて売上の小さな実感をつかんでから踏み切れば、後悔の確率は確実に下げられます。
続けるかやめるかは、後悔より大切な軸
拙著『起業がうまくいった人は一年目に何をしたか?』に「成功も失敗もない、あるのは続けるかやめるかだけ」という考え方が出てきます。後悔しないための最大の備えは、続けられる規模で始めることです。
起業18フォーラム会員のSさん(仮名・40代女性・元事務職)は、初年度に大きく動かず、月2万円の小さな講座から始められました。半年後に月5万円、1年半後に月15万円、現在は独立目前です。在職中に月1万円でもお客様から受け取った経験があれば、後悔の入口にはなかなか入りません。

後悔しない準備は、最初に大きく動くことではなく、小さく動いて続けられる形を見つけることから始まります。今夜、自分が「続けられる規模」を1行で書き出してみてください。
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