今勤めている美容室から独立したいです。もっと良い職場にできると思います。

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

● 質問

美容師として働いていますが、相変わらずのきつい仕事で、身体がつらいにお給料も安いので、休みの前の日の夜はガールズバーでアルバイトをしています。

もう少し合理的、効率的に仕事をできるお店を自分で作って独立したいと思っています。アドバイスください。
 

起業前質問集
 

● 回答

独立してお店を持つということは、美容師の仕事だけをするのではなく、美容師+経営者として働くことになります。イメージしているより倍以上大変になることは、覚悟しておいてください。

確かに、好きな仕事をして、上からあれこれいわれない、休みも比較的自由にとれる、そういう意味では良い職場になると思います。ですが、それも経営が安定してこそ。しっかりと準備をしてから独立しましょう。
 

ポイント 起業の目的をはっきりさせましょう

今勤めている美容室から独立したい

美容室
 

今、あなたがお店を辞めたい原因は「きつい仕事だから」ということだと思います。ある意味で、逃げてしまっているのかもしれません。もちろん、それを責めることはありません。きつい仕事は続けられないですからね。

ですが、それ以外にも「自分の店を持ちたい理由」や「独立の目的」をしっかりと持っていると、より素晴らしいコンセプトのお店、お客様や従業員に長く愛されるお店を持つことにつながります。
 

ポイント 独立するための基盤を作る

今勤めている美容室から独立したい

美容室
 

独立すると心に決めたら、様々なことを準備しなければいけません。何処に店舗を構えるか、どのような人をターゲットにするか、どんなサービスをするのか、従業員は雇うのか、まずは検討が必要です。

美容室はコンビニよりも多いと言われている時代です。新規開業数も多いが廃業数も多く、3年以内に90%が無くなるとも言われる厳しい業界です。ただ今のお店がきついからという理由だけでは、独立はしない方がいいでしょう。
 

ファンを作っておこう

辞める1年以上前から、お店ではなく個人のSNSとブログを立ち上げておきましょう。そして、たくさんの情報を発信し、独立と同時にファンの人がお店に来てくれる仕組みを作っておくことです。

地味な作業ですが、お客様は美容師個人に付きますし、開店時からお客様が来てくれることは、これ以上ないありがたいことです。
 

美容室
 

何をするのか決めよう

「自分のお店だったらこうするのにな・・・」今の時点で、ある程度考えているかもしれませんが、独立するならただお客様やサービス内容を見るだけではなく、それがコスト的に見合うのか、人手が足りるのか、など総合的に判断する必要があります。今のお店がしていないサービスなら尚更、今のオーナーがそれをやらない理由を知るべきです。

予算や集客の見込み、営業時間、サービス内容を具体的に数値化(最初はイメージでOK)して、初年度利益、3年後にはどうなっているのかを考えてみましょう。実際は、その半分のもいかないとして、資金計画を考えておかなければなりません。

その計画書を専門家が見て、大丈夫と思ってくれるなら、スタートしても良いでしょう。政策金融公庫や地元の信金、市区町村の起業支援センターに相談しつつ決定してください。
 

美容室
 

店舗の場所を決めよう

青山などオシャレな場所に出店したくなりますが、問題は家賃です。また、美容室が同じ通りにいくつもあれば、顧客の取り合いになります。少しでもそのリスクを避けるためには、サービス内容に合わせた立地を考えると良いでしょう。

  • どのような年齢層に焦点を当てるのか?
  • ターゲット顧客層が集まる場所はどこか?
  • 適切な家賃の物件があるか?

一般的な黒髪のオフィスワーカーを相手にするのではなく、子育て主婦を相手に地元商店で出店したり、ドレッドヘアー、奇抜なヘアカラーを得意とすることを打ち出した若者相手の店を学生街に出すなど、個性を出した上で立地を選ぶといいでしょう。
 

美容室
 

社員の雇用をどうするか決めよう

店舗の大きさにもよりますが、あなた1人で出来る範囲を超えるのなら、従業員を募集する必要があるかもしれません。ですが、最初のうちは売上も小さくなりますが、従業員はいなくてもいいと思います。一人で予約制で回していける範囲からスタートしましょう。

人を使うのなら、場所貸しのイメージで、雇用をするのではなくフリーの美容師さんに場所を提供する(固定給なし)業務委託契約や歩合制で始めてみてはどうでしょうか?
 

美容室
 

店舗の改装を施す

店舗を構えて事業を起こす前には、事前にテナントを借りて、イメージに合う形に改装を施す必要があります。もちろん、多額の費用が発生しますし、開業前から借用するので、その期間の経費も考慮しなければなりません。
 

美容室
 

営業をする

お店の場所が決まったなら、ご近所の飲食店や顧客層の被るお店に出向き、ご挨拶をしておきましょう。お手洗いなどにショップのチラシを貼ってもらえるかもしれません。クーポン券付き、QRコード付きの名刺など、工夫してお客様が来店するきっかけにつなげてください。
 

ポイント まとめ

今勤めている美容室から独立したい

美容室
 

店舗型ビジネスは、集客し易いメリットがありますが、固定費が大きくリスクが高い傾向があります。美容師さんであれば、スキルの部分はしっかりと習得していただくとして、大事なのは集客です。新規2割、リピーター8割でお店を回していければ理想的です。

新規が来なければいつか廃業になってしまいます。常にチラシ、看板、ご近所付き合い、SNSからの発信を意識して、ファン作りをしていきましょう。


さらに詳しく知るには、以下より検索してみてください!
記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全11冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。


アイデア

会社員のまま始める起業準備・6ヵ月で起業する!【セミナー@東京/オンライン】

自分のタイミングで学びたい、セミナーは苦手、というあなたは【動画版】起業セミナー(特典付き)

ポイント この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます!