20代で実績ゼロの会社員は起業準備を何から始めればいい?

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

● 質問

20代の会社員で、社会人になってまだ数年です。これといった実績も人脈もないのですが、将来は自分で何か始めたいと思っています。実績ゼロの今、起業準備として何から手をつければいいでしょうか?

起業前質問集

● 回答

まず、最近の数字を一つ紹介させてください。中小企業庁の2024年版小規模企業白書によると、29歳以下の起業者数は2012年の7.6万人から2022年には11.3万人へと、10年で大きく増えています。実績の少ない若い世代が、着実に増えています。

また、日本政策金融公庫の2023年度新規開業実態調査では、開業費用の中央値が550万円まで下がり、2013年度以降で最も低い水準でした。小さく試せる環境が整ってきたぶん、20代こそ準備を始めやすい時期になっています。大きな元手がなくても、まず一歩を踏み出せる時代だということです。

実績がないことは、20代の弱点ではありません

私はこれまで延べ6万人の会社員と向き合ってきましたが、20代の相談で最も多いのが「実績がないから、まだ早い気がする」という迷いです。けれど、実績は始める前に用意するものではなく、始めたあとに少しずつ積み上がっていくものです。

実績ゼロのうちに小さく一歩を踏み出した人だけが、最初の実績を手に入れます。順番が逆になっていると、いつまでたっても準備だけで終わってしまいます。むしろ、実績がない20代だからこそ、失うものが少なく身軽に試せる強みがあります。

最初は「継続できる範囲」まで目標を下げる

拙著『会社員が働きながら月30万円を稼ぐ起業法』では、やる気満々で大きな目標を立てる人ほど続かないと紹介しています。本書ではこれを継続可能ゾーンと呼んでいて、自分が無理なく続けられるラインまで目標を下げることを勧めています。

20代であれば、いきなり月10万円を狙うより、まず売上0円から1万円のSTAGE Iを抜けることに集中するほうが現実的です。最初の一人のお客さんに何かを買ってもらえた経験が、何よりの実績になります。金額の大小ではなく、ゼロをイチに変えた事実が、その後の自信を支えます。

会員さんの実例:実績ゼロから始めた西野さん

起業18フォーラム会員の西野さん(仮名・20代後半・IT企業のサポート職・独身)は、最初「自分には売れるものが何もない」と話していました。自己流でビジネス系の情報商材を買い込んでは満足してしまい、半年ほど何も動けずにいたそうです。

フォーラムの勉強会で「今の仕事で覚えたことを、後輩に教えるつもりで言葉にしてみては」と助言を受け、西野さんは方向を変えました。新人がつまずきやすいPCトラブルの対処法を、ココナラで1件500円から引き受け始めたのです。最初は反応も薄かったそうですが、レビューが少しずつたまると依頼が増えていきました。

6ヶ月目には月1万円、12ヶ月目には会社に勤めながら月8万円まで伸びました。今の仕事で日常的にやっていることを3つ書き出し、そのうち一つを「人に教えられる形」に直して、500円でいいので売ってみてください。実績は、その500円から始まります。

始める前に立派な実績を揃えようとすると、20代の時間はあっという間に過ぎてしまいます。実績がないことを引け目に感じるのではなく、これから作れる余白だと思えれば、もう半分進んだようなものです。気になる分野で活動している人を一人だけフォローして、その人がどんな小さなサービスから始めたのかを今日のうちに調べてみてください。

大きな実績がなくても、小さな一歩なら今日から踏み出せます。


さらに詳しく知るには、以下より検索してみてください!
記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全13冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。

起業アイデア診断
【起業セミナー】会社員のまま始める起業準備・6ヵ月で起業する!

【動画セミナー】あなたのタイミングで学べる動画版もあります!

ポイント この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます!