記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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● 質問
会社に勤めながら起業準備を始めて1年半になります。医療事務の仕事を続けながら、月10万円ほどの収入が安定して入るようになりました。
会社を辞める踏ん切りはまだつかないのですが、毎月この10万円のために週末がほとんど埋まってしまい、これ以上は手が回りません。ここから先は、何を次にやればいいのでしょうか?

● 回答
まず、ひとつ数字をご覧ください。日本政策金融公庫の2025年度新規開業実態調査では、開業した人の1週間あたりの労働時間は「50時間以上」が49.8%を占めています。独立すると、多くの人はむしろ働く時間が長くなります。月10万円のために週末が埋まっている今、その延長線で「もっと働いて収入を増やそう」と進むと、独立後の生活がさらに苦しくなりかねません。
つまり、ここで考えるべき次の一歩は「収入をどう増やすか」ではありません。月10万円で頭打ちになるか、その先へ進めるかの分かれ目は、収入の数字ではなく「自分が手を動かす時間」をどう設計し直すかにあります。
「労働時間を増やして稼ぐ」の限界
月10万円までは、自分一人が手を動かす力で届きます。実際、ほとんどの方がそうやってここまで来ます。けれど、その同じやり方のまま収入を倍にしようとすると、週末がもう一日必要になります。時間は増やせないので、どこかで必ず頭打ちになります。
- 同じ作業を、より多くの相手に手作業でくり返す
- 単発の依頼を一件ずつ受け、毎回ゼロから対応する
- 自分が倒れたら収入もその月で止まる状態のまま放置する
この進め方は、月10万円までは正解でした。けれど、その先では足かせに変わります。次に変えるのは、収入の目標ではなく、働き方の構造のほうです。
収入ではなく「自分が動く時間」を設計し直す
拙著『会社員が働きながら月30万円を稼ぐ起業法』に、「自分が手を動かす仕事を全体の2割まで減らす」という考え方を書いています。残りの8割を、手順書やテンプレート、人に任せられる形に置き換えていく。この発想に切り替えた人から、月10万円の壁を越えていきます。
- 毎回くり返す作業を手順書にして、考えなくても回る形にする
- 一度作れば何度も使える教材や型を、ひとつ用意する
- 自分でなくてもできる部分を見極め、少しずつ手放す
私のもとには、双子の出産を控えて大変ななかでも月25万円を超えた、という会員さんからの連絡が届くこともあります。時間も体力も限られた人ほど、自分の手を増やすのではなく、手をかけなくても回る仕組みを先に作っているのです。
医療事務の仕事を続けるAさん(仮名・40代前半・女性・小学生のお子さんが一人)も、同じ壁にぶつかりました。起業準備1年半で月10万円に届いたものの、すべて自分の手作業で回しており、繁忙期は週末がまるごと消えていました。流れが変わったのは、起業18フォーラムの勉強会で「収入より先に、自分が動く時間を減らす」と教わったことです。
Aさんは、くり返していた相談対応の流れを手順書にまとめ、よく聞かれる質問への回答を一度きちんと文章化しました。収入を増やすことではなく、自分が手を動かさなくても回る部分を増やすことに切り替えたのが、その先へ進めた分かれ目でした。今は会社員を続けながら月15万円ほどに伸び、それでいて週末の時間は以前より戻っています。
この週末は新しい案件を取りにいくのをやめて、いつもくり返している作業を一つ選び、その手順を箇条書きで紙に書き出してみてください。それが、自分の時間を取り戻す最初の一歩になります。

次の一歩は、アクセルをさらに踏み込むことではありません。エンジンを増やすつもりで、自分が動かなくても回る仕組みを一つずつ用意していってください。速度を上げるより、走り続けられる形に変えていく。それが、月10万円の先へ進む人の進み方です。
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