外注は会社員のうちから始めるべき?

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

● 質問

会社員のまま起業準備をしていますが、自分でやらないと進まない業務が多くて時間が足りません。外注は会社員のうちから始めるべきでしょうか、それとも独立してからのほうがよいでしょうか?

起業前質問集

● 回答

中小企業庁『2024年版 中小企業白書』によれば、業務委託や外部リソースを活用しながら起業した事業者は、活用しなかった事業者と比べて開業後5年の存続率が一定程度高い傾向にあります。この数字が意味するのは、外注は「独立後の余裕資金で考える贅沢品」ではなく、「初期段階から仕組みに組み込むべき必須要素」だということです。会社員のうちから始めて構いません。

時給思考の罠から抜け出す

真面目な会社員ほど「自分でやったほうが早い」「外注代を払うくらいなら自分でやる」と考えがちです。これが時給思考の罠で、自分の時給で価値を測り続ける限り、起業準備は会社員給与の枠を超えません。物流系の田辺さん(仮名・40代・男性・既婚・子2人)は、最初の数ヶ月を全部抱えてやっていて月時給1,300円程度から動けずにいました。

勉強会で「自分の単価を上げたければ、自分でやらない仕事を増やす順番に切り替える」と教わり、月3,000円から経理代行を外注し始めました。その結果、空いた時間でお客様1人に向き合う時間が増え、半年後に月数万円の単価アップにつながりました。外注は支出ではなく、自分の時間を「単価が上がる仕事」に再配置する投資です

最初に外注すべき業務3つ
会社員のうちから外注しやすい業務

  • 経理代行・記帳代行(月3,000円〜が相場)
  • SNS投稿のテンプレ素材作成(1投稿500円〜)
  • 商品案内文のたたき台ライティング(1本2,000円〜)

拙著『1億円稼いでいる人は何をしているのか?』(総合法令出版)に「ストック思考とフロー思考」という整理があります。自分が動かなければ収入が止まる「フロー型」のままでは、収入の天井は時給×稼働時間で決まります。外注を入れる行為は、自分が止まっていても回る「ストック型」の仕組みを作るための最初の一歩です。

外注で失敗する人の典型

ただし外注は丸投げで失敗します。指示書なしの「いい感じにお願いします」は、相手を疲弊させ自分にも成果が返ってきません。指示書を15分かけて書く・1週間ごとに進捗確認をする・最初の1ヶ月は小さい単位で発注する、の3点を守れば、初回からほぼ成功します。

外注・業務委託を使い始めるタイミングはいつですか?
● 質問 起業準備中で、事務作業や画像作成など自分が苦手な仕事を外注したいと思っています。 でも、どのタイミン

速度は落としても、方向は変えない。外注を1件入れるのは、起業準備の方向を「ストック型」へ1歩切り替える具体的な動きです。今月の経費の中で3,000円だけ、外注に振り分けてみてください


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記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全13冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。

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