ストアカを起業の最初の客と出会う場にする方法|価格と公開範囲を分ける考え方

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

「ストアカに講座を掲載したけれど、申し込みがほぼ入らないままです」というご相談が、最近、会社員のまま起業準備を進めている方から立て続けに届きました。プラットフォームに名前を載せたところで終わってしまっている、というケースです。

ストアカは、教える側として登録すると公開できる場と仕組みは整っているのですが、信用を積み上げる順番を組み立てない限り、待っているだけでは申し込みは入りません。掲載と集客が別物だという感覚が、最初に必要になります。

今日は、起業18フォーラムで支援してきた経験から「ストアカを起業準備に組み込んで、月の売上が立つところまで設計するときに見落としがちな順番」を、拙著『会社を辞めずに朝晩30分からはじめる起業』に載っている『100階段カリキュラム』という段階設計を下敷きにして整理します。

ポイント ストアカを「教える起業」の入口にする全体像

掲載だけで終わらせない講師活動設計の輪郭

塾

ストアカ(株式会社ストリートアカデミー提供)は、教えたい人と学びたい人をつなぐ国内大手のスキルシェアプラットフォームです。会社員のまま登録できる手軽さが特長で、入会金や月額の固定費は発生しません。一方で、公式の説明によれば、講座開催時には販売手数料がかかる仕組みになっています(同一生徒への継続販売の手数料は10%/2026年5月時点・公式ヘルプ)。

会社員の起業準備として活かす場合に大事なのは「掲載=集客」ではないと最初に置くことです。ストアカは「すでに専門家として認知されている人」「過去にコンテンツを公開してきた人」が、その続きの場として使うと反応が出やすい構造になっています。ストアカは集客装置ではなく、信用を積み上げた人の受け皿として位置づけると外しにくいプラットフォームです

ストアカを起業準備に組み込む位置づけ3点

  • 本業のかたわらで「最初の1人」と出会う実証の場
  • 講座資料・教え方の型を作り込む練習の場
  • 受講料の設定感覚と単価の手応えを学ぶ実験の場

中小企業庁が公表する中小企業白書では、本業のかたわらで小規模事業を立ち上げる人の存在感が年々高まっていると報告されています。母数が増えている分、待っているだけで人が来る時代から、信用を見せて選ばれる時代に移ってきている感覚が、現場では強まってきました。

ポイント 向いている人・向いていない人を整理する

ストアカで手応えが出る人の前提条件の見極め

ストアカで成果が出やすい人と、出にくい人には特徴の差があります。批判ではなく整理として、誰がどの段階から始めるべきかを揃えると、無理のない使い方が見えてきます。

ストアカが向いている人

  • 本業や趣味で人に教えた経験が複数回ある
  • SNS・ブログで継続発信している土台がある
  • 講座の成果指標を1つ決めて磨ける素地
掲載前にもう少し準備が必要な人

  • 誰に何を届けるかが言葉になっていない
  • 講座資料・教え方の型がゼロからの状態
  • 過去の実績や受講者の声が手元にまったくない

もし「準備が必要な人」のほうに当てはまっていても、進路を閉ざす話ではありません。講座を公開する前に、まず知人3人に同じ内容を無料で話して、感想と困りごとを聞き取ってから出してみてください。順番が合えば、半年後の手応えが変わってきます。

ポイント 「待っているだけ」では売れない構造

ストアカ掲載で止まる人に共通する落とし穴

ストアカやココナラに講座や商品を掲載しただけで、SNSにも少しだけ発信して、あとは待っているという運用になっている方が、ご相談の現場で本当に多いと感じます。掲載と発信を「やった」状態にした安心感の裏で、肝心の専門家として認知されてもらう過程が抜け落ちてしまうのが一番もったいない流れです

世の中ではプラットフォームの数も講師の数も増え続けています。掲載されている講座は無数にあるので、初対面の方に「この講師の話を聞きたい」と思ってもらうための情報が、講座ページの外で十分に積み上がっていないと、検索結果から先に進んでもらえない、というのが実態です。

「待つだけ運用」に陥る典型パターン

  • 講座を公開した時点で集客の作業が終わったと感じる
  • SNSの投稿は数本で止まり、更新が途切れる
  • 受講者の感想や成果を講座ページに反映していない
  • 知人や元同僚に告知する一手を後回しにする

このパターンから抜け出す入口は、特別なテクニックではありません。ストアカに講座を掲載した直後に、まず周りの方々に声をかけて、最初の1人を迎えに行くという素朴な動きです。最初の1人の感想とビフォーアフターが、その後の集客の説得力をすべて作っていきます

ポイント 100階段カリキュラムで信用を積み上げる順番

無料公開と有料提供を段階で分ける考え方の整理

失敗

拙著『会社を辞めずに朝晩30分からはじめる起業』に『100階段カリキュラム』という段階設計が載っています。教える内容を100段の階段に分解して、最初の15段はSNSやnoteで無料発信し、16段目から有料の講座に組み込むという考え方です。ストアカに講座を出すときに、この段階を意識せずに「最上段の濃い内容を一発で並べる」と、初対面の方には何の検証も与えていない状態のまま申し込みを期待することになります。

逆に、無料の発信だけが100段ぶん溜まっていて、有料の階段が一段もない状態も、起業準備としては伸びにくくなります。階段を分けて、どこから先がストアカで提供する有料の領域なのかを言語化しておくと、講座の値付けにも迷いが減ります。

100階段を起業準備に落とす整理の手順

  • 1段目から15段目:SNS・noteで無料公開する基礎の知識
  • 16段目から30段目:ストアカ単発講座の入門レベル
  • 31段目以上:継続講座・カスタマイズレッスンの応用領域

15段目までを丁寧に作ると、講座の中身を信用してもらう材料が、講座ページの外側に積み上がっていきます。今週の朝晩30分の中で、まず15段ぶんの無料コンテンツを項目だけリストアップし、上から順に1段ずつnoteまたはブログに書き出してみてください。100階段全体の輪郭が見えると、ストアカに出す講座の位置づけが落ち着きます。

ポイント 起業18フォーラムの会員さんのV字実例

自己流の伸び悩みから順番を組み直すまでの流れ

帳合い

起業18フォーラムにいる西野さん(仮名・40代前半・女性・大手メーカーの管理部門・小学生のお子さん2人)は、最初は独学で講師活動を始めたものの、ストアカの講座ページを公開してから半年経っても申し込みは月0〜1件のままでした。週末ごとに集客動画を観てメモを取っていたものの、手応えはほとんど積み上がらない時期が続きました。

転機は、起業18フォーラムに参加して、勉強会で『100階段カリキュラム』と『最初の1人を迎えに行く』考え方に出会ったことでした。これまで講座ページの中身を磨くことだけに時間を使っていたのを、いったん止めて、無料の階段を整える時間に振り替えていきました。週に1本のnote投稿と、知人への直接の声かけを3週間続けたところで、最初のモニター受講者が生まれました

そこから感想を講座ページに反映し、12ヶ月目には月10万円を超える売上に到達するところまで進みました。先月、ご本人から「初めて月の売上が10万円を超えました。新井様や起業18の皆さまのご支援があってこその結果です」というメッセージをいただいたとき、こちらが感謝をお返ししたい気持ちになったのを、今もよく覚えています。

ポイント ストアカと組み合わせて効果が倍増する3つの行動

プラットフォーム任せにしない補完アクション要素

ロードマップ

ストアカ単体での運用ではなく、組み合わせを設計しておくと、結果の出方が安定してきます。批判するのではなく「ここを補うと相乗効果が生まれる」という補完の発想で、3つの行動を持っておくと迷いが減ります。

ストアカを軸にしたときに揃えたい補完アクション

  • noteまたはブログでの週1本の継続発信
  • 知人・元同僚への個別の告知メッセージ
  • 受講者の感想と成果を講座ページに反映する習慣

3つを揃えるのに、いきなり完璧を目指さなくて大丈夫です。まずは今週の朝晩30分の中で、知人3人に「こんな講座を始めたから、よかったら最初の感想を聞かせてほしい」というメッセージを送るところから始めてみてください。最初の1人にたどり着くまでの距離が、ぐっと縮みます。

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「フォロワーが0人なのに、起業なんてできるわけがない」と思っていませんか? これは、会社員起業準備の現場でもっ

ストアカは、掲載しただけでお客様が来てくれる魔法の場所ではありません。でも、信用を積み上げる順番を意識して向き合えば、会社員のまま起業準備を一段ずつ進めるための、確かな練習場になってくれます。今日の朝晩30分から、最初の階段を一段、ご自身の手で踏んでみていただけたら嬉しいです。


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記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全13冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。

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