好きなことと得意なことが違う場合、起業テーマはどう決めますか?

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

● 質問

起業テーマを考えたとき、「得意なスキル(仕事で身につけた会計・IT・営業など)」と「好きな趣味(料理・旅行・ハンドメイドなど)」のどちらを軸にすべきか迷っています。

どちらを選ぶほうが成功しやすいのでしょうか?

起業前質問集

● 回答

26年間、起業を目指す方の支援をしてきた経験から言えば、スタート期は「スキル」を軸にするほうが圧倒的にうまくいきやすいです。趣味を軸にするのは、スキルで安定収入が得られるようになってから検討するほうが現実的です。

ただし、この問いに「どちらが正解」という答えはなく、人によって合う道は違います。ここでは、両方のパターンでよく起きることを整理して考えてみます。

趣味で起業するとき起きやすいこと

趣味ベースの起業で多いのは、「好き」と「売れる」のギャップに直面するパターンです。自分が楽しいと思っている活動を、相手が対価を払う理由として納得するまでに時間がかかります。

趣味の起業が難しいのは、「自分が好き」という感情と「相手が買いたい」という理由が必ずしも一致しないからです。価値を感じてもらうまでに時間がかかり、その間に資金が尽きることが多くあります。

もう一つ起きやすいのが、好きなことが「仕事」に変わることで楽しさを失う問題です。クレームや単調な作業が増えると、好きだったはずのことが苦痛に感じられるようになります。

スキルで起業するとき起きやすいこと

仕事で身につけたスキルを軸にすると、「誰のどんな問題を解決するか」が明確にしやすく、最初の顧客を見つけやすいという利点があります。

拙著『会社で働きながら6カ月で起業する』にも「第ゼロ印象」という考え方が出てきます。人があなたに発注を検討する前の段階、つまり「この人は○○の専門家だ」と認識された瞬間のことです。スキルが明確であればあるほど、この第ゼロ印象が作りやすくなります。趣味ベースの場合はこの認識形成が難しい。

スキルが「本当に好きではない」と感じる人も多いですが、起業18フォーラムの相談事例では、「仕事で当たり前にやっていたことが、相手には大きな価値になった」という気づきが転機になるケースが多くあります。中小企業庁「中小企業白書(2023年版)」でも、起業後に事業が安定した経営者の多くが「既存職歴と関連する分野」での起業であることが示されています。

スキル起業は最初の収入軸として機能しやすく、軌道に乗った後に趣味の要素を掛け合わせていくという「二段階モデル」が現実的に機能します。

最初からすべてを好きなことにしようとすると、収入化の難しさと「好きが仕事になる苦しさ」の両方に直面します。まずスキルで稼いで、趣味は掛け合わせるか別途展開するほうが持続しやすいです。

手元に「今の仕事で他人からよく頼まれること・相談されること」を書き出してみてください。それがスキル軸の候補です。趣味は、スキルが安定してから「かけ算」する形で追加するプランを検討してみてください。

自分の強みがわからないまま起業してもよいのでしょうか?
● 質問 起業したいのですが、自分の強みが何なのかよくわかりません。周りを見ると「自分にしかできないこと」を持

スキルと趣味のどちらを選ぶかではなく、「どちらを先に動かすか」という順番の問題として捉えると、進む方向が見えやすくなります。


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記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全13冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。

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