商品を出すタイミングがわかりません。完成度の基準を教えてください?

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

● 質問

起業準備として自分のサービスを作っているのですが、「まだ完成していないから出せない」という状態がずっと続いています。

内容を固めようとするほど「もっと磨く必要がある」という感覚になり、半年以上経っても一度も顧客に提供できていません。会社員なので完璧なものを出さないといけないという意識が強く、なかなか踏み出せません。

どのくらいの完成度になれば公開・提供してもいいのですか?

質問

● 回答

20点で出してください。顧客に届けた後の反応で70点、80点と磨いていくのが正解です。完璧に磨いてから出す設計は、「顧客不在の改善ループ」に入っています。

「まだ完成していない」は永遠に続きます

「もう少し磨いてから出す」という考え方は、一見まじめで丁寧に見えます。しかし起業準備の現場では、これが最も多い「行動停止の原因」です。

完璧な商品・サービスは、顧客のいない場所では作れません。顧客に届けた後の「使ってみてどうだったか」という反応が、本当の改善のヒントになるからです。

26年間で60,000人の会社員の起業準備を支援してきた現場では、「完璧に仕上げてから出した人」と「20点で出して修正した人」では、最初の収益が出るまでの期間に半年以上の差があります。後者の方が圧倒的に早い。

20点で出す「基準」の決め方

「20点」という感覚がわかりにくい場合、以下の3点が揃っていれば20点と考えてください。

20点で出せる状態の確認基準

  • ①誰のための何か、が1文で言える(「〇〇で悩む△△さんのための、□□を解決するサービスです」)
  • ②提供にかかる時間・方法が決まっている(Zoomで60分、対面で90分 など)
  • ③金額が決まっていて、口頭で言えるレベルになっている

この3点が揃っていれば、資料が粗くても、ホームページがなくても、出せます。実際に「紙1枚のサービス説明と金額を書いたメモ」だけで最初の顧客を獲得した会員さんは、起業18フォーラムでは珍しくありません。

完璧主義を手放すための考え方

「完璧でないものを出して失敗したらどうする」という恐怖が行動を止めているなら、まず「最初の顧客は、完璧を求めていない」という現実を知ってほしいのです。

最初の顧客が求めているのは「自分の悩みを解決してくれる人がいる」という安心感です。資料のデザインや言葉の正確さより、「この人は私のことを理解してくれている」という感覚の方が、購買の決め手になります。

  • まず知人1人にモニターとして提供してみる(無料〜割引価格で可)
  • 提供後に「どこが良かったか・どこが物足りなかったか」を必ず聞く
  • その声をもとに、次の提供で改善する

「出してから磨く」は手を抜くことではありません。顧客の声で磨くのが、最も速く正確な改善です。一人目のモニター顧客を見つけることが、完璧主義から抜け出す最初の一歩になります。


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記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全13冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。

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