記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:
● 質問
地方公務員として市役所に勤務しています。2026年4月に国家公務員の兼業規制が緩和されたというニュースを見て、自分も起業準備を始めてもいいのかと思い始めました。
今すぐ仕事を辞めるつもりはありませんが、在職中に起業の準備だけ進めることはできるのでしょうか? 何ができて、何ができないのか、法律的なラインを正しく理解した上で動きたいと思っています。
具体的に教えていただけますか?

● 回答
まず、公務員の起業準備は、完全に自由ではありません。ただ、「準備すること」自体を禁止するルールはほとんどの場合ありません。大事なのは「何が許可されていて、何が許可されていないか」を正確に理解した上で動くことです。
国家公務員と地方公務員で制度が異なる
2026年4月に緩和されたのは国家公務員の兼業規制です(人事院規則の改定)。趣味や特技を活かした自営業の兼業が、一定の条件のもとで認められるようになりました。
一方、地方公務員は地方公務員法第38条によって、首長等の許可なしに「営利企業への従事」が制限されています。 国家公務員の規制緩和が自動的に地方公務員に適用されるわけではなく、お勤めの自治体の規定を確認する必要があります。
「市役所勤務だから国の法律は関係ない」という理解は正しく、逆に「国が解禁したから自分も自由だ」という理解も間違いです。まずは自分の職場の就業規則・人事規定を確認するところから始めてください。
「起業準備」として認められやすい活動
法的な制限は「営利活動(報酬を受け取る行為)」に対してかかります。報酬が発生しない準備活動の多くは制限の対象外です。
- 起業に関する書籍・セミナーでの学習
- ビジネスプランの作成・市場調査
- 将来の事業テーマについてのリサーチ
- 開業届の準備(実際の提出タイミングは慎重に)
- 将来の顧客候補との情報交換(報酬なし)
一方、「報酬を受け取ること」「屋号で取引を行うこと」「継続的に事業活動を行うこと」は、許可なしに行うと職場の規定違反になる可能性があります。特に開業届の提出は「事業の開始」とみなされるため、在職中に提出するかどうかは職場の規定と照らし合わせて慎重に判断してください。
許可申請のルートを探っておく
将来的に兼業の許可を申請したいなら、今から職場内のルートを確認しておくことをお勧めします。「許可を申請したいのですが、手続きを教えてください」と人事担当に聞くこと自体は問題ありません。 隠れてやるよりオープンにルートを確認するほうが安全です。
- 自分のスキル・経験の棚卸し(報酬なし・社外への発信なし)
- ビジネスプランの草案作成(個人的な計画書レベル)
- 許可申請の手続き確認(人事担当への問い合わせ)
- 地域の創業支援相談窓口への相談(匿名でも可)
公務員であることは、起業準備を「できない」理由にはなりません。制限があることを正確に理解した上で、できることから始める。これが一番安全で確実な進め方です。 焦らずに、一歩ずつ一緒に進んでいきましょう。
よくある質問
Q.退職しないと起業の準備は進められませんか?
退職は必要ありません。「起業準備」と「報酬を得る事業活動」は別物です。準備を在職中に進め、退職後に本格始動する方は多くいます。
Q.地方公務員でも兼業が認められるケースはありますか?
あります。農業・不動産賃貸・研究機関での講演など、一定の条件下で許可されるケースが各自治体にあります。職場の人事規定と個別に確認することをお勧めします。
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