起業準備中の会社員でも助成金をもらえますか?

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

● 質問

起業準備を始めようと思っていますが、資金が心配です。「起業に使える助成金がある」と聞いたのですが、会社員のまま準備している段階でも受け取れますか? また、どんな助成金・補助金があるのかも教えてください。

質問

● 回答

結論からお伝えします。会社員のまま起業準備をしている「準備段階」では、原則として助成金・補助金は受け取れません。ほとんどの制度は「開業後」または「開業予定者」を対象としているからです。でも、知っておくべき例外と、準備段階でできることがあります。整理してお伝えします。

助成金と補助金の基本的な違い

まず、「助成金」と「補助金」は別物です。ここをごちゃ混ぜにしている情報が多いので、整理しておきましょう。

助成金と補助金の違い

  • 助成金:主に厚生労働省系。要件を満たせば原則もらえる(審査で落ちることが少ない)。雇用・人材育成系が中心
  • 補助金:主に経済産業省・中小企業庁系。応募・審査あり。採択されないともらえない。事業開発・設備投資系が中心
  • 共通点:返済不要の資金。ただし使途・報告義務あり
  • 共通の注意点:会社員のまま準備中の「準備期間」には対象外になる制度がほとんど
会社員が起業後に活用できる主な制度

会社員のまま準備している段階では受け取れませんが、開業届を出した後や独立後に活用できる制度があります。代表的なものをご紹介します。

⚠️ 以下の情報は2026年3月時点のものです。助成金・補助金の内容・金額・要件は頻繁に変わります。最新情報は必ず公的機関(厚生労働省・経済産業省・中小企業庁)の公式サイトでご確認ください。

開業後に活用を検討できる主な制度(2026年3月時点の概要)

  • 小規模事業者持続化補助金(経済産業省):小規模事業者の販路拡大・マーケティング費用に使える補助金。上限50万円(通常枠)。個人事業主も対象
  • デジタル化・AI導入補助金(経済産業省、旧称:IT導入補助金):ITツール・ソフトウェアの導入費用を補助。デジタル化・AI活用を進める中小企業・小規模事業者が対象。2026年度より名称変更
  • 創業補助金(各自治体):都道府県・市区町村によって内容が異なる。地元の商工会議所や自治体窓口に確認が必要
  • キャリアアップ助成金(厚生労働省):従業員を雇用した際に活用できる。スタッフを採用するタイミングで検討する
「助成金より先にやること」が実は大切

26年間の支援経験から正直にお伝えすると、起業準備の段階で「助成金を先に探す」のは順序が逆です。

助成金・補助金の申請には、事業計画書の作成・報告書の提出・使途の記録など、相当な事務作業が伴います。最初の1件の受注を取ることより先に、助成金の申請に時間とエネルギーを使いすぎて疲弊するケースを何度も見てきました。

まず「最初の1円を稼ぐ」こと。そのあとで助成金・補助金を活用する順序が、起業準備を最もスムーズに進めます。資金調達は「収入が生まれてから補強するもの」と考えると、無用な焦りがなくなります。

起業準備での資金調達の優先順位

  • まず:本業収入を守りながら、初期費用をかけずにサービスを始める
  • 次に:最初の数件の実績から収入の流れを作る(月3〜5万円)
  • そのあとで:補助金・助成金の活用や、日本政策金融公庫「新規開業・スタートアップ支援資金」を検討する

さらに詳しく知るには、以下より検索してみてください!
記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全13冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。

起業アイデア診断
【起業セミナー】会社員のまま始める起業準備・6ヵ月で起業する!

【動画セミナー】あなたのタイミングで学べる動画版もあります!

ポイント この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます!