Z世代(zsedai)って何ですか? この世代を狙ったビジネスは?

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

● 質問

最近、Z世代(ぜっとせだい)という言葉をよく聞きます。具体的に何年生まれの何歳までの人を指すのでしょうか? そして、このZ世代を相手にビジネスを設計することは、これから起業準備を始める個人にとっても有効でしょうか?

起業前質問集

● 回答

「Z世代」は1997年から2012年に生まれた世代を指す国際的な定義で、2026年現在14〜29歳が該当します。総務省「人口推計2025年確定値」では日本人口の約15%、約1,900万人がZ世代に当たります。

結論からいえば、起業準備中の個人がZ世代を顧客にすること自体は有効ですが、商品設計・発信設計を「うま確(うまいか確定しているか)」という軸で組み直す覚悟が必要です

2020年以降、起業18フォーラムの相談現場でも「TikTok経由の若年層に売りたい」という案件が増えました。ただ、最初の半年で空回りされる方が多い領域でもあります。世代の定義から確認したうえで、小規模起業者が踏みやすい3つの罠と、その回避策を順に整理します。

Z世代の最新の定義と消費行動の特徴

米Pew Research Centerが2019年に示した区分(1997-2012年生まれ)が国際的な基準として定着しています。2026年現在、最年少13〜14歳、最年長は29歳。社会人になり始めた層と中高生が同居する世代です。

内閣府「令和6年版子供・若者白書」(2024年6月公表)では、Z世代の6割超が「SNSで知った商品をその場で検索し、別ユーザーのレビューを確認してから購入判断する」と回答しています。広告のメッセージそのものではなく、第三者の検証を経た情報だけが意思決定の材料になる世代です

電通若者研究部「ワカモン2024」調査でも、Z世代の購買判断軸は「タイパ」から「うま確(満足することがあらかじめ確定している)」へ移っているという結果も出ています。

  • 定義:1997年〜2012年生まれ(2026年で14〜29歳)
  • 人口:約1,900万人・日本総人口比約15%
  • 主要プラットフォーム:TikTok・Instagram・YouTube Shorts・BeReal・Discord
  • 意思決定軸:広告コピーではなく第三者レビューと体験動画
  • 新潮流:失敗回避前提の「うま確」消費
小規模起業がZ世代相手に踏みやすい3つの罠

マーケ会社のZ世代分析は大企業向けが大半です。しかし個人で起業準備中の方が同じ手を真似ると、初動でつまずきます。26年・60,000人の支援現場で繰り返し見てきた典型パターンが3つあります。

  • 罠1:派手な広告クリエイティブで認知を取りに行く(広告耐性が極端に高く、即スキップされる)
  • 罠2:自分の世代の「常識」で訴求文を作る(X世代・Y世代向けの「やりがい」「成長」が刺さらない)
  • 罠3:販売チャネルをInstagramだけに絞る(短期検索はTikTok、深掘りはYouTube Shorts、即決はDiscordコミュニティが定石)

博報堂生活総合研究所「生活定点2024」が示すように、Z世代は「自分が買ったあと後悔しないか」を最優先します。単発の感情訴求ではなく、購入後の体験までを言語化して見せる発信が前提になります

会員さんの実例:派手な発信で空回り→V字で月35万円達成

会社員Mさん(30代前半・元アパレル販売)は、自作のヘアアクセサリーをZ世代女性向けに販売しようとされました。当初はInstagramリール広告に月5万円を投じ、派手な動画を3か月連続で投稿。フォロワーは800人ほど増えましたが、売上はゼロ。コメントには「広告っぽくて萎える」が並んだそうです。

自己流の限界を感じたMさんは、起業18フォーラムに参加。勉強会で「Z世代は購入後の体験で意思決定する」という調査結果と、拙著『起業神100則』にある「商品力×発信力×信用力」のフレームワークに出会います。そこから方針を全面的に組み直しました。

具体的には、購入したユーザー10人にDM経由で素直な感想動画を撮ってもらい、その動画を販売ページの冒頭に並べ替え。同時に、TikTokで「実際に着けた30代・大学生・高校生」の比較動画を週2本ペースで投稿。Instagram広告は完全停止しました。切り替えから4か月目に初の月10万円、12か月目に月35万円を継続するラインに達されました。

Mさん本人は「自分の世代では『よく見せる』が広告の基本だったが、Z世代では『一緒に検証する』が基本だと気づいて、ようやく売れた」と振り返られています。Z世代を相手にするなら、自分の発信に第三者検証の動画を必ず組み込む。

SNS発信で「プロフィール」より大切なことは何ですか?
● 質問 起業準備中にSNS発信を始めようとしていますが、まずプロフィール写真を撮り直すべきか、アイコンを変え

結論として、Z世代向けビジネスは個人起業にも十分有効です。ただし「うま確」を満たす購入後体験の見える化と、TikTok・YouTube Shortsを含む多チャンネル設計を最初から計画に組み込むこと。

派手な広告で押し込もうとした瞬間に、いちばん遠ざかる世代でもあります。世代名で身構えず、購買判断軸の違いに合わせて自分の発信を設計し直すのが最短ルートです。


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記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全13冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。

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