記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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● 質問
50代男性の会社員です。「あと何年か後には独立したい」と考えていますが、長年の社会人経験で「これも・あれも商品にできそう」という可能性が散らかってしまい、何から絞ればいいかわかりません。
同年代の会社員はどのくらいで起業しているのか、データで言うとどんな順序で絞っていくのが自然なのか、現実的な目線で教えてください。

● 回答
日本政策金融公庫の2024年新規開業実態調査では、開業時年齢の平均は43.7歳という数字があります。50代の開業者比率は約24%で、決して少数派ではありません。一方で、50代男性会社員の方々から私のところに来る相談で最も多いのが、「アイデアが多すぎて、どれから手をつければいいか決められない」という悩みです。アイデアを増やすことではなく、削ることが、この年代の起業準備で一番重要な作業になります。
「出遅れ組」だからこそ、絞る順序がある
拙著『1億円稼いでいる人は何をしているのか?』には、「出遅れ組の正しい順番」を5段階で書きました。要約すると、次のようになります。
- 小さな売り買いから始める
- 売れない理由を1つずつ潰す
- ついで買いで単価を増やす
- 外注化・仕組み化で時間を取り戻す
- 場所・カテゴリの移動でステージを上げる
この順番を飛ばして、最初から「立派なビジネスモデル」を組もうとすると、50代男性会社員ほど止まりやすくなります。理由は、長年の役職経験で「全体設計から考える癖」がついているからです。これは仕事では強みでも、ゼロから始める起業では足を引っ張ります。
商品の「4つのカタチ」で、まず形を決める
同じ著書では、商品の出発点を「小さな売り買いの4タイプ」で整理しました。
- モノを売る(在庫・物販系)
- サービスを提供する(やってあげる系)
- ノウハウを伝える(教える系)
- 場や機会を提供する(スペース・コミュニティ系)
50代男性会社員には、長年の業務知識・人脈・社内調整経験があります。この前提で素直に合うのは「ノウハウを伝える系(教える)」と「サービスを提供する系(やってあげる)」の2カテゴリです。「モノ系」は在庫リスクが大きく、「場や機会系」は集客コストが大きい。50代から始めるなら、自分の経験を直接お金に変えやすい2カテゴリから絞るほうが、回収が早くなります。
「年代×役職」で見える、絞り方の現実
起業18フォーラム会員の井田さん(仮名・50代前半・男性・大手メーカー部長職・既婚・子ども独立済み)は、もともとアイデアが13個もあって決められなかった方です。年収手取り月額62万円、会社の給与以外の収入はゼロから始めました。
井田さんは最初、自己流で「全部試してみる」とエネルギーを分散させ、半年経っても何も売れない状態でした。転機は、起業18フォーラムの勉強会で「13個のアイデアを業務知識×ノウハウ系に絞り込めば3つまで減る」と整理してもらったときです。「中堅メーカー向けの新規事業立ち上げ伴走」1本に絞ってモニター3件を実施し、9ヶ月目で月収6万円、14ヶ月目で月25万円に到達しています。現在は会社員のまま在職起業を継続中です。
- 長年の業務知識が直接お金に変わるカテゴリかどうか
- 家族(配偶者)の生活リズムを崩さない時間配分か
- 在職中の信用力をそのまま活かせる商品形態か
- 1人〜3人の知人にすぐ届けられる近距離か
削るときの「捨てる順」を間違えない
もう1点、50代男性に多いのが「捨てる順」を間違えるパターンです。「今までの自分らしさ」を残そうとして、利益が薄い商品を最後まで持ち続けてしまうケースです。
井田さんが13個から1つに絞れたのも、「今まで担当してきた領域」ではなく、「これから2年、毎日触れ続けたいテーマか」で問い直したからでした。アイデアを書き出した後で、「2年後の自分が、それを毎日やっていて楽しいか」を一行ずつ書き加えてください。半分以上は自然に消えていきます。

アイデアを増やす時間は、もう要りません。「2年後も毎日やりたいか」だけで仕分けて、明日に1つ残してください。
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