月10万円を稼いだら会社を辞めていい? 独立タイミングの判断基準は?

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

● 質問

在職中に月10万円の起業準備収入が出るようになりました。周りから「もう辞めていいんじゃないか」と言われますが、自分ではまだ不安です。

月10万円というのは独立の基準として正しいですか? それとも別の基準で判断すべきですか?

起業前質問集

● 回答

まず全体像を整理します。「月10万円で独立」という数字は感覚的に聞こえますが、それだけで判断するのは危険です。金額の大きさではなく、3つの軸で総合的に判断することをお勧めします。

独立タイミングを判断する3つの軸

拙著『会社員が働きながら月30万円を稼ぐ起業法』では、起業の売上をSTAGE I(0〜1万円)→ II(1〜5万円)→ III(5〜10万円)→ IV(10〜30万円)の4段階で整理しています。月10万円はSTAGE IIIからIVへの移行点です。ただしSTAGE IVに入ったからといって、すぐ独立すべきかは別の話です。

  • 軸①収入の安定性:月10万円が「単発」か「3ヶ月以上継続」かで意味が違う
  • 軸②収入の上昇性:直近3ヶ月で増えているか・横ばいか・落ちているか
  • 軸③生活コストとの比較:月10万円で生活コストの何割をカバーできるか
「独立後のリスク」を先に計算する

会社を辞めると、手取り収入が下がるだけでなく、社会保険の全額自己負担・有給消滅・賞与消滅など複数の変化が重なります。仮に月給30万円の会社員であれば、独立後の「最低生活維持ライン」は月20万円前後になることが多いです。

起業18フォーラムにいたDさん(仮名・30代後半・SE)は月15万円の時点で独立しました。「もう稼げている」という感覚でしたが、独立した翌月から繁忙期の仕事が続いて新規開拓に時間を使えず、3ヶ月後には月収が8万円まで下がりました。独立後に収入が下がることは珍しくなく、在職中と同じ速度で稼ぐのは最初の半年が特に難しいのです。

一方で、月10万円を24ヶ月継続してから独立したEさん(仮名・40代・営業職)は、独立初月から20万円超を出しています。顧客基盤と実績が在職中に育っていたからです。

  • 月10万円が3ヶ月以上継続している
  • 収入が月ごとに微増している
  • 独立後の生活費の60%以上をカバーできる見通しがある

まず「独立した場合の月間固定費」を紙に書き出してみてください。家賃・食費・保険・通信費・ローン・交際費を合計すると、どのくらいになりますか? その数字に対して現在の起業準備収入が何割かを確認することが、独立判断の出発点です。

1年後に独立するための逆算スケジュールはどう立てればいいですか?
● 質問 会社員として働きながら、1年後の独立を目標にしています。今から逆算してどのようなスケジュールで準備を

急ぐ必要はありませんが、迷い続ける必要もありません。数字を丁寧に計算した人が、最も自信を持って決断できます。


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記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全13冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。

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