税金のことが不安で起業準備を始められません。最初にどこまで知っておけばいいですか?

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

● 質問

起業準備を始めたいと思っているのですが、税金のことがよくわかりません。確定申告が必要になるのか、税務署に目をつけられないかなど、不安がたくさんあります。

起業準備を始めるにあたって、税金についてどこまで知っておく必要がありますか? 最低限押さえておくべきことを教えてください。

今の会社員のまま副収入を得る段階では、特別な手続きが必要になるのでしょうか?

質問

● 回答

起業準備を始めたばかりの段階では、税金について「完璧に理解してから動く」必要はありません。ただし、最低限の知識を押さえておくことで、不必要な恐怖と無駄な手間を両方なくせます。

まず知っておくべき「20万円ルール」

会社員として給与収入があり、年末調整を受けている方の場合、起業準備で得た収入が年間20万円以下であれば確定申告は不要です(国税庁No.1900)。これは、給与所得者への特例として設けられているルールです。

つまり、起業準備を始めたばかりで収入がまだ少ない段階では、そもそも確定申告の義務が生じないケースの方が多いのです。「始めたら即座に申告が必要になる」という思い込みが、多くの会社員を必要以上に怖がらせています。

  • 起業準備の年間収入が20万円以下 → 確定申告は原則不要(給与所得者の特例)
  • 20万円を超えた年 → その年分の確定申告が必要(翌年の2/16〜3/15が期限)
  • 医療費控除やふるさと納税の還付申告をする年は、20万円以下でも一緒に申告する必要あり

注意:住民税については20万円ルールの適用外です。住民税は収入に関わらず申告が必要な場合があります(自治体により異なります)。確認しておきましょう。

収入が増えてきたら「青色申告」を選ぼう

年間収入が20万円を超えてきたら、開業届を提出して個人事業主として青色申告を選ぶことを検討します。青色申告には大きな節税メリットがあります。

青色申告特別控除の2パターン

  • 複式簿記で帳簿をつけ、確定申告書に貸借対照表・損益計算書を添付:55万円控除
  • 上記に加えてe-Tax(電子申告)で提出する:65万円控除(国税庁No.2072参照)

freee、マネーフォワードなどの無料クラウド会計ソフトを使えば、複式簿記の知識がなくても自動で帳簿が作成されます。「帳簿が難しそう」という理由で青色申告を避けるのは、税制上のメリットを捨てているのと同じです。

最初から知っておくと安心な「経費の考え方」

起業準備中に使ったお金の一部は、経費として収入から差し引けます。課税される所得を減らせるので、節税につながります。

  • セミナー参加費・書籍代(起業準備に関連するもの)
  • 通信費(起業準備に使うスマホやインターネット料金の一部)
  • 交通費(起業準備のための移動)
  • 文房具・事務用品費

ただし、プライベートと混在する費用は「家事按分」が必要です。たとえばスマホ料金なら「業務利用30%」のように按分して計上します。最初から全額経費にしようとすると問題になることがあるので、合理的な割合を設定しましょう。

まとめ:税金への不安を整理すると、行動できる
起業準備段階の税金まとめ

  • 年間収入20万円以下なら確定申告は不要(給与所得者の特例)
  • 収入が増えてきたら開業届+青色申告で節税
  • クラウド会計ソフトで帳簿の負担を最小化する
  • わからないことは税理士への単発相談(1万円前後)で解消できる

税金の知識は「完璧に理解してから動く」ためではなく、「動きながら必要なことを覚える」ために使うものです。最初から全部知る必要はありません。疑問が出たら調べるか専門家に聞く、という姿勢で十分です。


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記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全13冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。

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