個人事業主として開業するのと法人を作るのと、起業準備の段階ではどちらが正解ですか?

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

● 質問

起業準備を進めており、そろそろ形にしたいと思っています。個人事業主として開業届を出すべきか、最初から合同会社や株式会社を作るべきか迷っています。どちらが正解ですか?

現在40歳、在職中です。売上はまだゼロの状態です。

質問

● 回答

結論から言います。売上がゼロの段階での法人設立は、ほぼ不要です。費用と義務だけが発生して、肝心の「顧客を作る」作業が後回しになるリスクが高い。26年間の相談経験の中でも、形から入った法人化で苦労した方を多く見てきました。

まずは個人事業主から始めるのが原則

個人事業主は、税務署に開業届を1枚出すだけで始められます。費用はゼロ。手続きも1日で完了します。対して法人設立には、合同会社で約6万円〜、株式会社で約25万円の設立費用がかかります。さらに赤字でも毎年、法人住民税(最低7万円〜)が発生します。

個人事業主と法人の主な違い

  • 個人:開業届のみ・費用ゼロ・社会保険義務なし・赤字ならコストなし
  • 法人:設立費用6万〜25万円・決算義務・社会保険加入義務・赤字でも住民税発生
  • 個人:手続きが簡単で撤退コストも低い
  • 法人:信用力が上がるが、維持コストと事務負担が重い
法人化を検討するのはこのタイミング

法人化が有利になるのは、一般的に年間売上が800万円〜1,000万円を超えてきたときです。それ以下の段階では、個人事業主のまま青色申告を活用する方がシンプルで得策です。また「法人でないと取引できない」という顧客がついたタイミングでも、法人化を検討する理由になります。

「法人を作ってから本気でやる」という発想は要注意です。器を作ることよりも、最初の顧客と売上を作ることの方が先です。

在職中の開業届について

開業届の提出は、就業規則の確認が必要な場合があります。ただし、開業届を出すこと自体は義務であり、売上が発生したら届出が必要です。

就業規則の内容や会社の方針によって判断が異なります。重要な決断をされる場合は、社会保険労務士や税理士への相談も検討してください。

形より中身です。まず1円でも売上を作る経験を積む。そのプロセスで法人が必要になったとき、迷わず動けます。


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記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全13冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。

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