会社員の起業準備で最初の資金はいくら必要?

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

● 質問

会社員をしながら起業準備を始めたいのですが、最初にいくらくらいのお金を用意すれば良いのでしょうか? 0円で始められるという話も聞きますが、本当なのでしょうか? なんとなく、最低でも100万円くらいは必要なのかな、と思っているのですが……。

起業前質問集

● 回答

会社員が最初に用意すべき起業準備の資金は、ビジネスモデルによって大きく異なりますが、「知識とスキルを売るビジネス」であれば、実質0円から始めることも可能です。

ただし、「0円で始められる」という言葉だけを鵜呑みにすると、思わぬ落とし穴にはまることがあります。私が26年間・延べ60,000人以上の起業準備をサポートしてきた現場で見てきたリアルをお伝えします。

新井一

「0円起業」が本当に成立するケースとは?

セミナー参加者に「起業準備に必要な初期費用はいくらだと思いますか?」と聞くと、多くの方が「最低でも50万円から100万円は必要では?」と答えます。でも実際に私が支援した会員のうち、初期費用が実質ゼロに近かった方は少なくありません。

どんなビジネスが0円に近い形で始められるのか。代表的なのは以下のようなものです。

  • コンサルティング・コーチング(自分の専門知識を売る)
  • オンライン講座・セミナー講師(無料ツールで配信開始できる)
  • ライティング・翻訳・デザインなどのフリーランス系
  • SNS・ブログを活用した情報発信ビジネス
  • ハンドメイド・クラフト(最小ロットの材料費のみ)

これらに共通しているのは、「在庫を持たない」「店舗を借りない」「初期設備投資が不要」という点です。特に会社員が本業を続けながら起業準備をする場合、この「ストック型・無在庫ビジネス」の選択は非常に理にかなっています。

ただし注意が必要なのです。「0円で始められる」は「お金がいっさいかからない」ではありません。

たとえばオンライン講座を作るにしても、Zoomの有料プランや決済ツール、最低限の画像編集ソフトなどは必要になることが多いです。また、ブログやWebサイトを作るにしても、独自ドメイン代(年間1,000円前後)やサーバー代(月1,000〜1,500円程度)はかかります。「実質ゼロ」ではあっても、数千円から数万円の最低限の投資は想定しておくほうが現実的のです。

これは私自身が26年前に起業準備をしていたときの話ですが、「お金がなければ起業できない」と思い込んでいた時期がありました。でも実際には、最初に必要だったのはお金ではなく、「誰かの課題を解決できる自分の知識・経験・スキル」だったのです。この気づきが、私のビジネスの出発点になりました。

「最低いくら用意すれば良いか」の現実的な目安

ビジネスの種類別に、実際の初期費用の目安をお伝えします。

  • 知識・スキル系(コンサル・コーチング):0〜3万円程度(名刺代・ツール代のみ)
  • オンライン講座・情報発信系:1万〜5万円程度(ドメイン・サーバー・ツール・デザイン)
  • 物販・ハンドメイド系:5万〜30万円程度(仕入れ・材料費・梱包資材)
  • 飲食・店舗ビジネス:100万〜500万円以上(物件・内装・設備)

会社員が「会社に在籍しながら起業準備を進める」場合、最初の段階では知識・スキル系やオンライン情報発信系を選ぶ方が圧倒的に多いです。この場合、準備資金は「0〜5万円以内」に収まるケースがほとんどです。

重要なのは、初期費用の大小よりも「月々のランニングコスト」と「回収サイクル」を事前に試算しておくことになります。

起業18勉強会

「お金より先に整えるべきもの」がある

私のセミナーに参加された方の中に、「起業資金として300万円貯めてから始めます」と言った40代の会社員の方がいました。でも、その方に私が聞いたのは「そのお金、何に使うつもりですか?」という問いでした。明確な答えが出なかったのです。

お金を準備することよりも先に整えるべきものが、実は3つあります。それが「知・人・金」のうち、「知」と「人」のです。

  • 知:自分が価値を提供できる専門領域・スキル・経験の棚卸し
  • 人:「この人の話なら聞きたい」と思ってもらえる信頼関係・実績
  • 金:上記の「知」と「人」が整ってから初めて、必要な資金を考える

「知」と「人」が明確になれば、必要な資金の額も自然と明らかになります。逆に言えば、「知」と「人」が曖昧なまま資金だけ積んでも、何に投資すべきか迷い続けることになります。

会社員のうちに起業準備を進めるなら、まずお金を貯めることより「自分の強みの言語化」と「信頼できる仲間・師匠との関係構築」を優先しましょう。それが整ったとき、必要な資金は想像よりずっと小さいことに気づくはずのです。

まとめ:「0円起業」は嘘でも本当でもある。大切なのは「何を売るか」を先に決めること。

最初の資金がいくら必要かは、個人のビジネスモデルや進め方によって大きく異なります。


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記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全13冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。

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