記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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起業準備に取り組む会社員が最も時間を無駄にするのは、順番を間違えた最初の2ヶ月です。
総務省の「令和4年就業構造基本調査(2022年実施)」によると、非農林業従事者のうち現在、副業活動をしている人は305万人(5年前比60万人増)。さらに「したいが実現できていない」という副業希望者は493万人にのぼります。
会社員として収入を持ちながら次のステージに進むことへの関心は、データが示すとおり急速に高まっています。ただし、動いた人の多くが最初の順番を間違えることで、半年以上を無駄にしています。
今回は、最初の収益を出すまでの正しい順序を、時系列で整理します。
最初の2ヶ月:多くの会社員が「発信から始める」という順番ミスをする

起業準備を始めた会社員の多くが最初にやることは「SNSを始める」か「ブログを書く」です。情報発信から入ることが正解だという情報を見て、そのまま動き出すパターンです。
この順番の何が問題かというと、「誰に届けたいか」が決まる前に発信だけが始まってしまうことです。誰に向けて書いているかが定まらない発信は、誰の心にも届きません。
「まず発信して認知を広げる」という戦略は、すでに顧客像・提供内容・価格設定が決まった後の段階の話です。それより前に発信を始めても、時間だけが消費されます。
起業18フォーラムの会員さんで、飲食チェーンの店長を務める37歳のCさんは、結婚2年目・子どもなし・月収32万円という状況で起業準備を始めました。最初の2ヶ月は「飲食業のノウハウを発信するブログ」から始めました。しかし記事を書いても反応は薄く、顧客につながる気配がありませんでした。
Cさんが転機を迎えたのは5ヶ月目、「まず知人10人に話す」という方法に切り替えたときです。自分が店長として培った「スタッフのやる気が出るシフト設計の方法」を、知人の小規模飲食店オーナーに話してみたところ、「それ、うちでもやってほしい」という反応が返ってきました。
Cさんは6ヶ月目に最初の有料相談(3万円)を成立させ、2年後も継続取引が続いています。ブログを書き続けた2ヶ月より、知人10人と話した1週間の方が、何倍も速く動きました。
最初の収益まで「正しい順序」6ステップ

26年間の支援現場から見えてきた「最初の収益が出た会社員」に共通する準備の順番を、時系列で整理します。
- ステップ1(1〜2週目):自分が相談される話題・頼られる場面を20個書き出す
- ステップ2(3〜4週目):書き出した中から「特定の人の悩みを解決できる」ものを3つに絞る
- ステップ3(2ヶ月目):その3つのうち最も具体的に提供できるものの「顧客像」を一人に絞る
- ステップ4(2〜3ヶ月目):知人10人に対面・電話・メッセージで「こんなサービスを考えている」と話す
- ステップ5(3〜4ヶ月目):反応があった人に「試しに使ってほしい」とモニター(低価格〜無料)で提供する
- ステップ6(4〜6ヶ月目):モニターの感想をもとに価格と内容を整えて、正式に提供を始める
このステップで特に重要なのは、ステップ4の「知人10人に話す」です。多くの会社員が「まだ話せる段階じゃない」と感じてここを後回しにしますが、これが最も重要なフィードバックの機会です。躊躇わず話してみることが次の一手になります。
「話して断られた」「反応が薄かった」という情報は、設計を修正するための最高のデータです。発信して反応がなかったより、はるかに多くのことがわかります。
会社員が本業と両立しながら進める時間設計

「忙しくて時間が取れない」と感じる会社員の多くは、起業準備に「週10時間以上」必要だと思い込んでいます。しかし、最初の6ヶ月は週3〜5時間で十分です。それ以上の時間を使おうとすると、本業に影響が出て本末転倒になります。
- ステップ1〜2(棚卸し・絞り込み):平日の朝30分 × 週5日=約2時間
- ステップ3〜4(顧客像確定・知人への話かけ):週末に2〜3時間のまとまった時間
- ステップ5〜6(モニター提供・価格設計):毎週土曜日の2時間を定例に
週3〜5時間でも、6ヶ月間続けることができれば100〜150時間の積み上げになります。この時間を正しい順序に使った会社員の多くが、最初の収益を手にしています。
まとめ:「正しい順番」を知っているかどうかで結果が変わる

総務省の令和4年就業構造基本調査が示す305万人の副業実施者の多くは、今まさにあなたと同じ出発点に立っています。しかし、その中で最初の収益を手にする人とそうでない人の違いは、才能でも人脈でも資金でもありません。正しい順番を知っているかどうかです。
発信より先に設計を。設計より先に棚卸しを。棚卸しより先に「誰の役に立てるか」を。正しい順番を知っているかどうかで、最初の収益が出るまでの期間は半分以下になります。
起業18フォーラムでは、あなたの棚卸しと設計の整理を一緒に進めることができます。まずは一歩、顧客像の探し方から始めてみましょう。
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