記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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「広島市で起業したい」と思っているけれど、何からどう動けばいいかわからない。そういう方が多いのです。
中国地方最大の政令指定都市として人口約117万人を抱える広島市は、近年、政府からスタートアップ・エコシステム拠点都市に選定されるほど創業支援に力を入れています。製造業の集積地としての顔だけでなく、観光業やデジタル分野でも起業の動きが急速に広がっています。
この記事では、広島で独立・開業を考えている方に向けて、地域の強み・支援制度・向いているビジネスの選び方を整理しました。
広島で起業するメリット

人口規模と市場の厚みが違う
広島市の人口は約117万人(2023年時点)。中国・四国地方では断然トップの規模です。東京や大阪と比べると小さく見えるかもしれませんが、「地方でビジネスをやるなら」という条件で考えると、市内だけで十分な市場が存在します。
政令指定都市のため、法人登記・許認可の窓口が広島市内で完結できます。都道府県庁と市役所を行き来する手間が省ける点は、起業直後の忙しい時期に地味にありがたいのです。
製造業と観光業の2軸が起業の足場になる
広島県の製造業において、輸送用機械器具製造業(マツダを筆頭とした自動車関連)が製造品出荷額の33.0%を占めています(2022年、広島県工業統計)。広島市内と周辺エリアには250社を超える自動車関連企業が存在し、そこにはBtoBのサービスを提供したい起業家が参入できる市場が広がっています。
一方で、宮島・原爆ドーム・お好み焼きといったコンテンツを軸にした観光業は年間を通じて国内外から観光客が訪れます。製造業の法人需要と観光業の消費者需要、この2軸が広島の起業市場を支えているのが最大の強みです。
さらに広島県は2022年3月に「ひろしまユニコーン10」プロジェクトを発足させ、10年間でユニコーン企業に匹敵する急成長企業10社の創出を目標に掲げました。2023年には年間70億円を超えるベンチャー投資が広島に集まり、政府が公式にスタートアップ・エコシステム拠点都市として認定しています。スタートアップの熱量がある都市として、広島は今まさに動いているところです。
広島市の創業支援制度を知っておく

ひろしまベンチャー助成金
公益財団法人ひろしまベンチャー育成基金が運営する「ひろしまベンチャー助成金」は、新規性・独創性のある技術やビジネスプランを持つ広島県内の法人・個人(前年度売上高5億円以下)を対象にした助成制度です。最大賞(Grand Prix Award)は1,000万円、次点(Excellence Award)は500万円、Venture Awardは200万円と、地方の創業助成金としては異例の金額規模を誇ります。
ただし助成金は「何を売るかの方向性が固まった後に使う道具」です。何を売るかが決まっていない段階で申請しても、書類作成に消耗するだけで本末転倒になります。
広島市創業チャレンジ・ベンチャー資金
広島市では、創業前後の方を対象に「広島市創業チャレンジ・ベンチャー資金」という低利融資制度を設けています。年0.5%という低利率が適用される融資で、中小企業支援センターに登録した専門家からの継続的なアドバイス(無料・原則年間12回以内)とセットで受けられます。利用できる制度を一覧にまとめると以下のとおりです。
- ひろしまベンチャー助成金:最大1,000万円(Grand Prix Award)・応募審査あり
- 広島市創業チャレンジ・ベンチャー資金:年利0.5%の低利融資・専門家サポートとセット
- 広島県起業支援金:東京圏からの移住起業者向け・最大200万円補助
- 小規模事業者持続化補助金<創業型>:最大200万円(インボイス特例上乗せ50万円)
無料で使える相談窓口とインキュベーター
「ひろしま創業サポートセンター」は創業前〜開業後1年以内の方を対象にした無料の相談窓口です。専門家が事業計画の相談から資金繰りまで伴走してくれます。また、東広島市鏡山(広島大学隣接)にある広島起業化センター「クリエイトコア」では低料金でオフィスを借りながら、産学官の専門家(広島大学・県立工業技術センター等)によるサポートを受けつつ事業を育てることができます。
これらの支援施設や補助金は、「何を売るか」「誰に売るか」が固まった後に組み合わせる道具です。補助金の条件に合わせてビジネスの方向性を決めると、補助金が切れたときに事業が立ち行かなくなります。
広島で起業に向いているビジネスの選び方

製造業企業向けのBtoBサービス
広島市とその周辺には自動車関連企業が250社以上存在します。これらの多くは中小規模で、IT化・デジタル化・人材育成・業務効率化といった課題を抱えています。大手コンサルや東京のIT企業には頼みにくいが、地元に根ざした小さな専門家なら話しかけやすい。この隙間に入れるのです。
- 製造業向け業務効率化・IT化コンサルティング
- 社員研修・チームビルディングプログラム
- 採用支援・人材コーディネートサービス
- Webマーケティング・SNS運用代行
観光関連ビジネス
宮島・原爆ドームを中心に、広島市は年間を通じて国内外から観光客が訪れます。観光ガイド・旅行体験コーディネート・インバウンド対応支援・地元食材を使った食品加工など、観光に関連したビジネスは地域に根ざした独自性を作りやすい分野です。「お好み焼き文化を活かしたオリジナル食品を作りたい」「宮島の外国人観光客向けに英語ガイドを事業化したい」といった発想が、具体的な起業の芽になります。
デジタル・ITサービス
「ひろしまユニコーン10」のプロジェクトが示すように、広島では地域課題をデジタルで解決するスタートアップへの期待が高まっています。広島大学など複数の大学が起業支援の窓口を設けており、技術系の起業と学術機関の連携も活発です。すでに起業の経験がある方なら、広島で2本目の事業を立ち上げる場所としても検討する価値があります。
広島在住会員さんの体験談

起業18フォーラムの会員Fさん(広島市在住・38歳・女性)は、地元のイベント企画会社で12年間勤務していました。2人目の子どもが生まれた直後から「広島の企業に本当に役立つコンテンツを、自分の名前で作りたい」という気持ちが強くなり、起業18フォーラムに参加したのです。
参加当初は「研修・セミナー企画をやりたい」という漠然としたイメージしかなかったそうです。起業18の動画で「誰に・何を・なぜあなたから」の3点を繰り返し学んだことで、広島市内の中堅製造業企業向けに絞ったチームビルディング研修、という切り口にたどり着きました。フォーラム参加から6ヶ月後に法人設立し、法人化から1年で月収30万円台が安定、現在は広島県内の製造業企業を中心に年間30件以上の研修を受注しています。
Fさんが後に語っていたのは「広島の製造業という市場を先に知っていたから勝負できた。地元の強みをちゃんと使いました」という言葉でした。ビジネスの方向性を「地域の産業構造から逆算した」という点が、Fさんの起業を軌道に乗せた一番の理由です。
- 属性:広島市在住・38歳女性・イベント企画会社12年のキャリア
- スタート時:「研修・セミナーをやりたい」という漠然とした状態
- 時系列:起業18参加から6ヶ月で法人設立
- 転機:広島の製造業市場に絞り込んで「誰に」が明確になった
- 現在:法人化1年で月収30万円台・年間30件以上受注
広島で起業を実現するための順番

広島市には実力のある創業支援制度が揃っています。ただし、補助金や支援窓口は「向かう先が決まってから使う道具」です。順番を間違えると、制度に振り回されて肝心のビジネスが育ちません。
まず起業18フォーラムの動画やセミナーで起業の全体像と基礎を学び、「自分が何を誰に売るのか」を固めてください。方向性が見えてから、広島市の補助金・創業融資・インキュベーターを組み合わせる。この順番で動くことが、広島での起業成功に一番近いルートです。

広島という地域の強みは、製造業の法人市場と観光業の消費者市場が両方ある点にあります。どちらを軸にするかはあなた自身の経験とスキルで決まります。その「自分軸」を見つける第一歩として、まず起業18の動画・セミナーで全体像をつかんでから動き始めてみてください。
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