起業準備中にSNSで発信していますが、会社にバレるのではないかと不安です。どの範囲なら安全ですか?

新井一

記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
最終更新日:

● 質問

会社員として働きながら起業準備を進めており、最近XやInstagramで発信を始めました。フォロワーはまだ少ないのですが、「会社の人に見られたら」「人事部に知られたら」という不安が頭から離れず、発信に踏み切れないことも多いです。どの範囲の発信なら問題ないか、また発信がバレた場合にどんなリスクがあるか教えてください。

質問

● 回答

この不安、とてもよくわかります。26年の相談経験の中でも、「発信が怖くて動けない」という声は本当に多い。ただ、怖い理由を正確に知ると、ちょっとだけ楽になります。整理してみましょう。

SNS発信と就業規則の関係

まず前提として、勤務時間外にSNSで個人の活動を発信すること自体は、原則として就業規則違反にはなりません。憲法22条が保障する「職業選択の自由」と「表現の自由」の観点から、勤務時間外の個人的な発信は基本的に自由です。

ただし、以下の内容は「発信」の範囲を超えてリスクが生じます。

発信がリスクになるケース

  • 会社の内部情報・機密事項(顧客名、案件内容、社内の出来事など)を投稿する
  • 会社や上司・同僚を批判・誹謗中傷するような内容を書く
  • 会社の競合にあたるビジネス内容を堂々と公開する
  • 会社の名前・ブランドを使って個人のビジネスを宣伝する

これらを避けていれば、「起業準備をしている」「こんな知識を勉強した」「こんなことを考えている」という発信は、法的にも就業規則的にも問題が生じにくいです。

「バレたらどうなるか」を冷静に考える

「バレたら解雇される」と心配している方も多いですが、これは現実とずれがあります。勤務時間外の個人発信が原因で解雇が正当化されるには、かなり高いハードルがあります。ただの「起業準備をしている」という発信で懲戒解雇が認められる可能性は、法的に見て非常に低い。

「バレたら何か言われるかもしれない」というリスクと、「発信しないことで成長機会を逃し続ける」リスクを比べてみてください。どちらが長期的に大きなリスクか、考えてみる価値があります。

会社にバレないための実践的な対策

とはいえ、不必要なトラブルは避けたいですよね。心理的な安心のためにも、以下の点に気をつけながら発信するのが現実的です。

安心して発信を続けるための実践ルール

  • アカウントに現在の会社名・部署名を記載しない
  • 本名ではなくニックネーム・ハンドルネームを使う(起業準備初期)
  • 会社内部の話題・愚痴・批判は書かない(これは絶対に守る)
  • 同業他社・競合領域の露骨な宣伝はしない
  • 発信の内容は「自分が学んでいること・考えていること」を中心にする

発信を止めることは、信用の積み上げを止めることと同じです。小さな一歩でも続けることで、半年後・1年後に大きな差が生まれます。不安を持ちながらでも、慎重に発信を続けてください。応援しています。


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記事執筆/監修:新井一(あらいはじめ)起業支援キャリアカウンセラー

新井一
起業18フォーラム代表。「会社で働きながら6カ月で起業する(ダイヤモンド社)」他、著書は国内外で全13冊。最小リスク、最短距離の起業ノウハウで、会社員や主婦を自立させてきた実績を持つ。自らも多数の実業を手掛け、幅広い相談に対応している。

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