記事執筆/監修:新井一(起業18フォーラム代表)
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● 質問
会社員として働きながら起業準備を進めています。最近、事業のイメージが少しずつ固まってきたのですが、「事務所を借りるべきか、自宅でいいのか」で迷っています。知人に相談したら「やっぱりちゃんとしたオフィスがあると信頼感が出る」と言われ、月額3万円くらいのシェアオフィスを検討しています。
在職中の段階で事務所費用をかけることに不安もあって、正解が分かりません。どう考えればいいでしょうか?

● 回答
結論から言います。起業準備の段階では、事務所は不要です。少なくとも「借りなければ準備が進まない」という理由が見つかるまでは、自宅で十分です。
「事務所があると信頼感が出る」は、誰に対してか
知人の「信頼感が出る」というアドバイスは、文脈によっては正しいです。ただ、その「信頼感」は誰に対するものでしょうか。
法人間取引(BtoB)で、取引先の規模が大きく、住所を確認されるような場合は、バーチャルオフィスや固定住所の確保が意味を持つことがあります。でも、起業準備の初期段階で、まだ最初のお客さんもいない段階では、事務所の住所が信頼感につながる場面はほとんどありません。
「信頼感のためにオフィスを借りる」は、商品もサービスも実績も何もない状態で、見た目だけを整えることです。順番が逆です。
在宅起業準備で乗り越えられる課題と、そうでない課題
多くの起業準備は自宅で進められます。ビジネスプランの作成、市場調査、SNS発信、ブログ・メルマガの立ち上げ、最初の顧客候補との打ち合わせ(オンライン可)。これらはすべて自宅でできます。
一方、自宅でやりにくくなる場面もあります。
- 対面での打ち合わせが増えてきた(カフェや貸し会議室で対応可)
- 自宅住所を公開したくない(バーチャルオフィスで対応可)
- 在宅だと集中できない(コワーキングスペースの日時利用で対応可)
- 特定の機材・スペースが必要な業種(この場合は初期から必要)
特定の機材や対面空間が事業に不可欠な場合(料理教室、美容施術、製造業など)は話が別です。業種の特性に応じた判断が必要です。
シェアオフィスを借りるなら、どのタイミングか
シェアオフィスやコワーキングスペースを活用するとしたら、次のタイミングが目安になります。
- 最初の売上が発生し、事業費用として計上できるようになった
- 対面打ち合わせがカフェ代より安くなるくらい頻繁になった
- 自宅住所を名刺や契約書に記載することへの不安が出てきた
- 本業を辞め、起業に専念する段階に入った
月額3万円のシェアオフィスは、年間36万円のコストです。これを準備段階から払い続けることには合理的な根拠がありません。 まず収入を作り、その収入で必要なコストをかける。この順番を守ることが、起業準備を長く続けるための基本です。
自宅で始め、必要が出てきたら移す。それで十分です。今の場所で、できることから動いていきましょう。
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