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● 質問
40代の、いわゆるおじさん世代の男です。TikTokは毎日のように見ていますが、見る専門のまま4年が経ちました。これまでの仕事で得た経験を自分も発信してみたいですし、ゆくゆくは会社の外の小さな仕事の集客につなげたいとも考えています。
いまから始めるのは遅いでしょうか? 注意点もあわせて教えてください。
● 回答
まず数字からお見せします。総務省情報通信政策研究所の調査でも、TikTokは40代・50代にも利用が広がっています。40代・50代からのTikTokは遅くないどころか、バズ狙いではなく集客の入口として設計すれば、年齢と経験がそのまま差別化になります。
「TikTokは若い人の場所」という前提自体が、もう数年前のものです。年代別の利用率を見ても、30代・40代にも利用が広がっている調査結果が出ています。順番に見ていきましょう。
おじさんのTikTokは見られるのか? 数字で見る現在地
総務省情報通信政策研究所の「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」では、TikTokの利用率は全年代で3割台まで広がっています。年代別でも30代・40代で4割近い水準が示され、50代にも利用者は広がっています。元記事を書いた2022年から見ても、利用は大きく伸びています。
この数字には、発信する側から見た読み替えがあります。40代にもTikTok利用が広がっているなら、同世代の悩みに答える動画は、視聴者の側がすでにそこで待っている状態です。住宅、家計、転職、親の介護。こうしたテーマで実感を持って話せるのは、人生の持ち時間が長い側です。だからこそ、若い発信者と同じ土俵で踊る必要はありません。
バズ狙いか、集客の入口か。中高年TikTokの戦い方
始める前に、ゴールを2つに分けて考えてください。再生数そのものでお金を得る道と、自分の仕事へお客様を案内する道です。
- バズ型(再生数で稼ぐ):
収益分配プログラム(Creator Rewards Program)への参加が前提。18歳以上・フォロワー約1万人・直近30日間の動画視聴10万回・1分超のオリジナル動画といった参加条件が知られており、条件や対象は変わりやすいので公式ヘルプでの最新確認が必須 - 集客型(仕事の入口にする):
フォロワーが数百人でも、プロフィールから相談や予約に1人つながれば成立する。中高年の経験発信はこちらと相性がよい
バズ型は、若い専業の発信者がひしめく消耗戦になりがちです。一方の集客型は、再生数の桁を競いません。見てほしい相手に届いて、信頼が1件の相談に変われば役目を果たします。
拙著『起業がうまくいった人は一年目に何をしたか?』の第5章では、SNSごとの特性を一覧に整理して紹介しています。その中でTikTokは「閲覧されやすい・映像中心」のメディアと位置づけました。フォロワーがいない初日からおすすめ経由で見られる可能性があるという性質は、後発の中高年にとって追い風です。ブログやInstagramのように積み上げてから届く場とは、この点が違います。
売る仕組みも本体に組み込まれてきました。日本でも、動画やLIVE配信から商品ページへつなげるTikTok Shopの提供が始まり、発信から販売までを1つのアプリで設計しやすくなっています。具体的な流通額は時期によって変わるため、使う場合はTikTok公式の最新発表で確認してください。
会員の楠本さん(仮名・50代・住宅設備メーカー勤務)は、最初の3か月を我流の思い込みで空回りした1人です。流行の音源に合わせる動画を真似て投稿し続けましたが、再生は二桁のまま止まっていました。目が覚めたのは、退職した元同僚に動画を見せたときです。「流行を追うあなたより、現場で27年見てきた水回りの失敗を話すあなたの方が聞きたい」と言われ、返す言葉がなかったそうです。
その後、起業18フォーラムの勉強会で「視聴者を家の修繕に悩む40代以上に絞る」と設計を直し、60秒の失敗例解説に切り替えました。1件もなかった有料相談がコメント欄経由で入り始め、いまは月6件、半分はリピーターか紹介です。再生数は今も派手ではありません。それでも仕事の入口としては、十分すぎるほど機能しています。
楠本さんの遠回りは、才能の問題ではなく、ゴールを決めないまま歩き出したことが原因でした。
始める前に、自分のゴールがバズ型か集客型かを先に決めて、紙のすみに一言で書き残しておいてください。この一言が、伸びない時期に流行へ流される迷いを止めてくれます。
始める前に押さえておきたい注意点
追い風の話の後で、リスクも正直に並べておきます。まず勤め先との関係です。発信そのものは趣味でも、収益化や集客に踏み込むなら、就業規則の兼業・対外発信の項目を先に確認しておくと安心です。おすすめフィードは想像以上に知人へ届きますので、知られて困る段階では本名や勤務先が特定される情報を出さない設定で始めてください。
次に、消えない記録の問題です。一度拡散された動画は、削除しても切り抜きやスクリーンショットの形で残ることがあります。撮影場所の背景、家族や通行人の映り込み、取引先が特定できる話題は、投稿前に毎回見直す対象です。
もう1つ、中高年の発信ならではの落とし穴が、経験則の語り方です。お金や健康の話を断定調で語ると、誤情報として指摘を受けやすくなります。数字や制度に触れるときは「私の現場ではこうだった」と経験談の形で語り、出典がある数字だけを画面に出すと決めておいてください。この線引きが、長く発信を続けるための保険になります。
よくある質問
最後に、同世代の方からよくいただく質問をまとめておきます。
Q.フォロワーゼロの最初の1本は、何を投稿すればいいですか?
仕事や暮らしの中で人から繰り返し聞かれてきた質問に、60秒以内で答える動画をおすすめします。聞かれた回数が多い話題は、それだけ検索されている悩みでもあります。凝った編集は不要で、無料アプリのCapCutなどで字幕を付ければ最初の形には十分です。
Q.顔出しは必須でしょうか?
必須ではありません。手元の作業、資料への書き込み、ナレーション付きのスライドなど、顔を出さずに伸びている形式は多くあります。ただし集客型なら、声だけでも人柄が伝わる作りにするほうが、相談へのつながりは早くなります。
Q.収益化できるまで、どのくらいかかりますか?
再生数で報酬を得るCreator Rewards Programは、フォロワー約1万人・直近30日間の視聴10万回などの条件が知られており、ゼロから数か月で届く水準ではありません。条件や提供状況は変わりますので、申請前にTikTokの公式ヘルプで最新の要件を確認してください。集客型なら、この条件を待たずに最初の相談1件を目指せます。
Q.勤め先に知られたくない場合は、どうすればいいですか?
視聴用と発信用でアカウントを分け、発信用は連絡先の同期と「おすすめへの表示」関連の設定を最初に見直してください。それでも完全には防げないのがアルゴリズムの性質ですので、知られても説明できる内容だけを出すことが、結局いちばんの防御になります。
| ● 質問人間関係をテーマにしたセミナー講師・講演家として起業準備中の今年50歳の会社員です。在職のままで月収換算でも会社員収入を超えるところまで来ました。来年の年商目標は5,000万円ですが、現状の延長では届きそうにありません。影響力や集客力を増すために有名人やインフルエンサーになりたいと考えています。50代から始めて、どう設計すれば狙えるでしょうか?● 回答結論を1行で言うと、50代から狙うべきは「フォロワー数十万人」ではなく「特定業界のグランフルエンサーとして売上に直結する公開アカウント1,000人」です。2... 50代から影響力をつくる方法|年商5,000万円を狙うグランフルエンサー型の3段階設計 - 起業18フォーラム |
最初の1週間は、投稿しなくて構いません。同世代で発信している人の動画を毎日3本だけ、視聴者ではなく作り手の目で視聴して、冒頭の1秒の入り方と話の長さの型をつかんでください。見る専門の4年間で養われた「観る目」は、これから作る側に回るときの財産です。
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